「その背中を押すような広告が作りたいと思いました」
ZONeの広告企画担当者は取材に対し、広告を作ったきっかけについて次のように振り返る。
担当者は、電車で赤シートを活用して勉強する学生たちを見て、「大半がスマホを眺めている中、明らかに違う集中力を醸し出している」と感じたという。「大人たちの隙間を、単語帳を小脇に足早に歩いていく様子」に目を奪われ、こんな思いが浮かんだ。
「ある日の電車内で、同じように必死に勉強していた学生が、ふと単語帳から目を離し、虚空を見つめてしばらくじっとしていました。何を考えていたのか、何を思っていたのか。
思えばもう間も無く、本格的な受験シーズンです。
その背中を押すような広告が作りたいと思いました」
受験生が手にしていた「赤シート」を活用した広告を作る上で苦労したのは、その「見え方」だった。
「赤シートをかざした時だけメッセージが浮かび上がる、というビジュアルの仕組みづくりについて、過去に前例のない取り組みであったため、かなりの数の試行を重ねる必要がありました。例えば色味を少し変えるだけで、赤シートをかざした際の見え方が大きく変化するため、最終形に至るまで、チームの皆で微調整を繰り返しました」
掲載する応援メッセージは、東大卒の動画配信者・河野玄斗さん、ヨビノリたくみさん、現役名古屋大学生の動画配信者・ぴけさんの3人に依頼した。担当者は「勉強と向き合う上で頼れる存在となる先生から、受験生にとって最も近い存在である大学生まで、受験生たちにとってモチベーションになる方々」だと述べる。