サッカー元日本代表MF鈴木啓太氏(41)が2022年12月2日にユーチューブチャンネルを更新し、同日にハリファインターナショナルスタジアムで行われたワールドカップ(W杯)カタール大会グループステージ第3戦・日本対スペイン戦を解説した。
「涙がでちゃうんだよ」
グループステージ1勝1敗の日本は、前半11分にスペインFWアルバロ・モラタ(30)にヘディングシュートを決められ先制を許した。スペインの精度の高いパスに翻弄され我慢の時間が続く中、この状況を耐え抜き追加点を許さず、前半を0-1で折り返した。
後半からMF堂安律(24)がMF久保建英(21)、MF三笘薫(25)がDF長友佑都(36)にそれぞれ代わって登場。後半3分に代わったばかりの堂安が同点ゴールを決め、同6分には三笘のクロスをMF田中碧(24)が体で押し込んで逆転した。このゴールが決勝点となり、日本がグループ1位で決勝トーナメント進出を決めた。
鈴木氏は冒頭で「言葉にならないね。やばい」と発すると右手で右目を押さえ涙を拭った。そして泣き笑いの表情を見せ「自分試合してないのにさ」と吐き出し、「本当に良かった」と拝むように手のひらを合わせた。
自身が出場することができなかったW杯への思いは特別なようで「言葉にならないよ。そして(動画を)見ている人たち『なんでお前泣いてるんだよ』と思うだろうけど分からない。涙が出ちゃうんだよ」と感情を抑えきれない様子だった。
日本はグループステージ初戦のドイツ戦を2-1で勝利し、優勝候補から勝ち点「3」を奪い取った。ところがコスタリカとの第2戦では相手の守りを崩すことができず、後半36分に先制されると0-1のまま試合終了のホイッスルを聞いた。
「啓太さんの熱い気持ち伝わりました」
鈴木氏は「諦めていたのは応援している人たちだったんじゃないかと」と切り出し、「少なからず俺も『スペインか、厳しいな』という思いがあったもんね」と試合前の心境を素直に明かした。そして「三笘すごいよね。すごいよ。1対1強いよ。守備も強いし。前にも運べる。堂安がゴールを取ったでしょ。森保さんの采配ズバリでしょ」と興奮気味に語った。
グループEは日本が2勝1敗の勝ち点「6」で首位となり、1勝1敗1分けのスペインが2位通過。ドイツ、コスタリカはグループステージ敗退となった。日本は12月5日の決勝ラウンド1回戦でグループFを2位で通過したクロアチアと対戦する。
鈴木氏は「クロアチアは相当強い。出来上がってる。中盤の3人がすごいでしょ。前の選手も得点力が高いから」と評価し、「本気のクロアチアと戦える。本気というのが大事。親善試合じゃなくて。これが少しずつ日本のサッカー界の成長に繋がる」と大きな期待を寄せた。
動画のコメント欄には鈴木氏が涙する姿に感動したファンから「啓太さんが泣いているのを見て泣きました」「啓太さんの熱い気持ち伝わりました」「試合観て、泣いて。啓太さんの涙目見て、また泣きました」「試合終わった時は興奮しすぎてずっと叫んでて泣かなかったけどこの動画を見てもらい泣きしました」などのコメントが寄せられた。