2022年12月で、自民党が政権に返り咲いてから丸10年になる。与党だった当時の民主党からすれば「下野10年」。立憲民主党では、岡田克也幹事長を筆頭に、民主党政権で閣僚を務めた議員が今でも重要ポストを務める。
泉健太代表も、民主党政権では内閣府政務官を務めた。12月2日の定例会見では、民主党政権の評価を問われ、行政改革など大きく3つを挙げた。ただ、「反省点だらけですよ」とも。その反省の上に立って「次なる政権づくりにあたっている」と話した。
「当時の民主党政権が苗を植えて、それがしっかり育ってきている」
泉氏が最初に挙げたのが行政改革。その成果を
「それまでは業界別の力順に、ある意味予算が割り振られていたような業界主導の予算だったものが、いったん大きく棚卸しできた」
と述べた。当時話題になった「事業仕分け」が今でも「行政事業レビュー」という形で生きているとして、
「当時の民主党政権が苗を植えて、それがしっかり育ってきている」
とした。
次に挙げたのが、教育と保育を一体的に行う「認定こども園」で、その意義を「完全な幼保一体化ではないが、選択肢をかなり広げることができて、利便性を高めることもできた」と説明。幼児教育や高校の無償化についても「当時、相当先駆けて民主党政権が取り組んだ」ことで、自民党政権でも取り組みが進んだとした。3つ目が、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギー。「定着した一つのエネルギー源として捉えられるようになったのも、民主党政権の大きな成果」だとした。
一方で、「反省点だらけですよ」「反省点がなければもっと続いていたと思いますので...」とも。10年前に民主党にいた議員について「ひとりひとりが反省の上に立って、今、立憲民主党の中で次なる政権づくりにあたっていると認識している」と話した。
「支持率獲得のために暴れまわれば良いのかと...」
ただ、内閣支持率が低下する中でも、立憲の支持率は大きくは上がらない。泉氏は「そうそう簡単に支持率が反応するものではない。支持率獲得のために暴れまわれば良いのかということで言えば、そうではない」とも話し、地道に「政策的前進」を勝ち取ることが将来的に支持率アップにつながるとした。
「現に、この国会で立憲民主党が与党と様々な点で協議をして、政策的前進を得ることができたので、そういう姿、コツコツ取り組む姿を見ていただく。それが将来的な支持率の向上につながっていくのであって、その時には一気に花開く可能性もあると思う」
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)