サッカーワールドカップ(W杯)カタール大会グループステージ第3戦・日本対スペイン戦が2022年12月2日にハリファインターナショナルスタジアムで行われ、日本が2-1の逆転勝ちを収め決勝トーナメント進出を決めた。
VARでゴール認められるも...
日本は前半11分にスペインFWアルバロ・モラタ(30)にヘディングシュートを決められ先制を許した。その後もスペインにボールを支配され苦しい展開が続いたが、追加点を許さず0-1で折り返した。
決勝トーナメント進出へ負けられない日本は後半3分にMF堂安律(24)が同点ゴールを決め、同6分にMF田中碧(24)が逆転ゴール。これが決勝点となって日本が勝ち点「3」を奪い、グループEを1位で突破した。
優勝候補ドイツに続いてのスペイン撃破は世界に衝撃を与え、海外メディアは称賛を持って速報した。一方で複数の海外メディアが決勝ゴールのビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)判定を疑問視するなど物議を醸している。
海外メディアが注目したのは、MF三笘薫(25)がゴールライン際から中央に折り返したシーンだ。三笘の折り返しを田中が体で押し込み2点目を挙げたが、直後に三笘の折り返しがゴールラインを割っていたかどうかVARチェックが行われた。結果はゴールが認定され日本が逆転に成功した。
日本の幸運な VAR 決定によりドイツがW杯から除外
この判定に対してオーストリア日刊紙「Kronen Zeitung」(WEB版)が異を唱えた。同メディアは、ゴールライン際で折り返す三笘の姿を様々な角度から撮影した4枚の写真を添付し、「日本の決勝ゴールは正規のものではなかった」とのタイトルで記事を公開した。
記事ではオーストリアのプロリーグで長年にわたり主審を務めてきたトーマス・シュタイナー氏が映像をもとに三笘のプレーを分析。このプレーに対して2つの意見はないとし、ボールはアウトでゴールを与えるべきではなかったとの見解を示した。
オーストラリアメディア「news.com.au」(WEB版)は、「『衝撃的な』日本の VAR 判定でドイツが敗退」とのタイトルで記事を公開。多くのファンはボールが外に出たことを信じていたとし、日本の幸運な VAR 決定によりドイツが実質的にW杯から除外されたと伝えた。
英国のスポーツメディア「ITV Football」は、日本が2点目を挙げた直後に公式ツイッターを更新。「あっという間に日本は逆転! ラインを越えたのに...?」とのコメントを投稿し、VAR判定に対して疑問を投げかけた。
グループステージを1位で突破した日本は、12月5日に行われる決勝トーナメント1回戦でグループFを2位で通過したクロアチアと対戦する。