人気作家の逆井卓馬氏は2022年11月28日、自らの活動について「正式な許可を得て」行っていると明かした。
逆井氏を巡っては、父がNHKの副会長で自身も局員だと報じられていた。NHKが副業を原則禁止しているため、記事は作家活動に疑問を呈すような内容だった。
デビュー作はアニメ化決定
逆井氏は、ライトノベル小説『豚のレバーは加熱しろ』が2019年電撃小説大賞金賞に選ばれ作家デビュー。同作は電撃文庫(KADOKAWA)から刊行され、テレビアニメ化も決まっている。22年11月には、『七日の夜を抜け出して』(星海社FICTIONS)も出版された。
女性週刊誌「週刊女性PRIME」は11月28日、「【本人直撃】NHK副会長の息子局員が副業禁止のウラでアニメ化された『ラノベ作家』活動をしていた!」のタイトルで、逆井氏がNHK局員で父は副会長であること、NHKは原則副業禁止であることを報じている。
その上で、「副会長の息子ということもあり、基本的に周囲は黙認」などとNHKの関係者談を伝えていた。
報道後、逆井氏はツイッターで「作家をやっていくのは大変なことで、会社員、フリーランス、ときには公務員や教師として働きながら、周囲の理解と許可を得たうえで色々な苦労を乗り越えて続けている人が多いというのを知ってほしいな......」と投稿。「逆井も兼業作家ですがきちんと正式な許可を得て作家活動をしていますのでご安心ください!」とファンに呼びかけた。
医師と作家の二足のわらじを履く知念実希人氏も29日、ツイッターで「公務員でも執筆は言論活動として許可されるはずです。実際に正式に許可を得て兼業作家をしている公務員はたくさんいます。官僚の小説家も複数知っています。NHK職員でも正式に許可を取っていればなにも問題ないはずです」と記事に反応している。
NHK局員の副業は、お笑いタレント、時事ユーチューバーのたかまつななさんも公表している(現在は退局)。18年4月にディレクターとして入局し、全国の学校へ出張授業をする会社の取締役、芸人活動にも並行して取り組んだ。当時のブログには「NHKは意外とホワイト企業で自分の時間を作れるかもしれないという希望を持ちながらも、これは先輩方の理解があるからであって、素敵な上司に恵まれたありがたさと副業の難しさを感じてます」と記していた。