韓国の複数メディアが2022年11月27日、同日に行われたサッカーワールドカップ(W杯)カタール大会の日本対コスタリカ戦で旭日旗が登場したと報じた。旭日旗をめぐり韓国国内で物議を醸しているという。
日本人サポーターはカタールで「恥をかいた」
グループEの日本はアフメド・ビン・アリー・スタジアムでコスタリカと対戦し0-1で敗れた。前半を0-0で折り返し、後半36分にコスタリカに一瞬のスキを突かれ失点。これが決勝点となり痛恨の黒星を喫した。
日本戦を速報した複数の韓国メディアは、日本人サポーターが旭日旗をスタジアムに持ち込んだと指摘した。
韓国主要メディア「中央日報」(WEB版)は、旭日旗は第二次世界大戦当時、日本が韓国を含む他の国を侵攻する際に使用した帝国主義の軍旗であると解説し、スタジアム内での日本人サポーターの行動に言及した。
同メディアによると、観客席に日本人サポーターが持ち込んだ旭日旗が登場したとし、一部の日本人サポーターはスタジアム内に旭日旗を掲げようとし大会関係者によって旭日旗が撤去されたと伝えた。旭日旗を撤去された日本人サポーターはカタールで「恥をかいた」と主張した。
また、4年前W杯ロシア大会では、国際サッカー連盟(FIFA)の公式インスタグラムに旭日旗を振って応援する画像がアップされ、韓国のインターネットユーザーがFIFAに抗議のメッセージを送ったことで画像は9時間に削除されたと指摘した。
「日本人サポーターの清掃文化は見習うに値するが...」
韓国メディア「OSEN」(WEB版)は、スタジアムに旭日旗が持ち込まれたことと、日本人サポーターの試合後のゴミ拾いを対比させて記事を展開した。
記事は「日本人は表と裏が違うという俗説がある」と書き出され、初戦のドイツ戦でスタジアム内のゴミを拾って世界中から賛辞を受けた日本人サポーターは、第2戦のコスタリカ戦の試合前に旭日旗をスタジアム内に掲げようとして世界中から非難を受けたと報じた。
旭日旗は大会関係者がいち早く撤去したり、日本人サポーターを制止したりして試合開始前にすべての旭日旗は消えたが、大会関係者が制止する過程で一部の日本人サポーターが大会関係者と揉み合いになるなど眉をひそめるシーンもあったと指摘した。
記事ではW杯における日本人サポーターの「二面性」に触れ、「俗説のように日本人は本当に表と裏が違うのだろうか?」と疑問を投げかけ、日本人サポーターの試合後の清掃文化は見習うに値するが、旭日旗による他人の痛みを理解していない一部日本人サポーターの側面を理解するのは難しいと締めくくった。