「高級イメージ」成城石井の「350円弁当」が話題 「低価格路線狙いではない」...広報明かす本当の販売背景

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   「庶民派意識してくださってありがたや」――。食品スーパーの成城石井(横浜市)が販売する税抜価格350円の「ローストビーフ切り落としの肉飯」が、SNS上で「安すぎる」などと話題になっている。

   「高級スーパー」のイメージも抱かれている成城石井は、なぜ今回の商品を販売したのか。同社広報課は2022年11月22日、フードロス削減の観点から製造・販売しているとJ-CASTニュースの取材に明かす。

  • 成城石井(写真:西村尚己/アフロ)
    成城石井(写真:西村尚己/アフロ)
  • ローストビーフ切り落としの肉飯(提供:おおきちさん)(@ookichiinmyhead)
    ローストビーフ切り落としの肉飯(提供:おおきちさん)(@ookichiinmyhead)
  • 成城石井(写真:西村尚己/アフロ)
  • ローストビーフ切り落としの肉飯(提供:おおきちさん)(@ookichiinmyhead)

「低価格路線を狙ったものではございません」

   話題の発端は、ウェブライターのおおきちさん(@ookichiinmyhead)による11月21日のツイートだ。成城石井で販売されている「ローストビーフ切り落としの肉飯」を価格とともに紹介しつつ、こうした商品が欲しかったなどと伝えた。

   この投稿は、22日19時までに8000件以上のリツイートや2万5000件以上のいいねを集めるなど話題に。投稿には「こういうのが欲しかった」「庶民派意識してくださってありがたや」などと称賛するコメントが寄せられている。

   成城石井の公式サイトでは、「商品が生み出される全てのプロセスにこだわり、その結果開発された商品を提供することでお客様に喜んでいただくこと」が同社の基本戦略だと説明されている。一方で、「世の低価格化路線とは一線を画しています」と謳う。

   今回話題になった商品はリーズナブルといえる価格だが、同社広報課は12日、取材に「低価格路線を狙ったものではございません」として販売背景を明かす。

   店内に総菜などを製造する厨房がある店舗でローストビーフをスライスする際、綺麗にスライスできない場合や端の部分が残る場合があるという。こうしたローストビーフを活用した「ローストビーフ切り落としの肉飯」は、フードロス削減の観点から商品化された。

   この商品は、店内厨房がある24店舗で2021年4月から販売されている。フードロスを削減する目的で生まれた商品であるため、販売日や量は店舗によって異なり、販売がない日もあるという。

   これらの店舗では、弁当製造で余ったご飯に揚げ玉やかつお節を加えたおにぎりを販売することもあるという。先述したように、こうした商品は「低価格」を狙ったものではないため、低価格を売りにした商品を今後増やすことについては「特に具体的な予定はございません」としている。

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