サッカーワールドカップ(W杯)カタール大会が2022年11月20日に開幕した。中東で初めて開催される大会には様々な視点から世界中の注目が集まっており、韓国では開幕戦を取材したスポーツメディアの記者が現地の体験記をリポートしている。
「プレーする選手たちにとっては快適で最適な環境」
韓国スポーツメディア「スポーツソウル」(WEB版)は11月21日にW杯の特集記事を公開した。「『エアコン効果』は完璧実感... スタジアム交通問題は深刻な水準」とのタイトルで記者の現地での体験をリポートした。
記事は「エアコン効果は際立ったが交通問題は深刻だった」と書き出され、開幕戦が行われた20日にアルベイトスタジアムの内外で記者が実際に体験した出来事に言及した。
カタールは11月でも気温30度を上回り韓国の真夏よりも暑いが、スタジアムに入るとすぐに涼しい風を体感することができたという。スタジアム内に送風口がグラウンドと天井付近に2カ所あり、温度は24度程度に維持されていたと伝えた。
そして試合を静かに観戦していると後半には長袖を取り出して着用しなければならないほどの涼しさで、グラウンドでプレーする選手たちにとっては快適で最適な環境であると指摘。エアコンの効果は想像以上のものだったという。
一方でスタジアム周辺の交通問題は「思ったよりも深刻だった」と訴えた。
駐車場は試合開始3時間前から満車
スタジアムには6万人を超す観客が詰めかけ、試合の3時間前から駐車場はいっぱいだったという。記者は駐車スペースが問題だったのではなく、スタジアム周辺で交通整理ができていなかった保安員やシャトルバスの本数などを問題視した。
取材陣や観客を乗せたシャトルバスが次々とスタジアムの外に到着するも保安員がそれぞれの到着スペースに誘導することができず、シャトルバスはしばらくスタジアム周辺を徘徊し結局、取材陣や観客は徒歩で競技場まで歩いたという。
試合後も同様の交通問題が起きた。メディアセンターに向かうシャトルバスを待つ取材陣と帰宅するファンらが入り乱れ現場は大混乱したとしている。シャトルバスが定時に到着しても混雑のため出発できない事態となり、一方で取材陣の数があまりにも多かったためシャトルバスに収容しきれず、乗車するための「争奪戦」が繰り広げられたという。
同メディアはW杯開幕前の11月16日にも記者が現地リポートをしており、大会組織委員会がファン向けに用意した宿泊施設「ファンビレッジ」に関して「思ったより劣悪」「避難所のように見えた」などと酷評した。