AKB48の岡田奈々さん(25)に対する「文春砲」を受け、AKB48グループの「恋愛禁止」をめぐるあり方に改めて焦点が当たっている。これは明示的なルールではなく、暗黙の規範として機能してきた。
グループ総監督の向井地美音さん(24)は、「今まで曖昧になっていた『恋愛禁止』というルールについて改めて考え直す時代が来た」とツイート。これが「恋愛解禁」と受け止められたため、向井地さんは改めて、「AKB48=恋愛禁止」という世間の認識と、明示的なルールではないという実態とのギャップを埋める必要性に言及。「恋愛禁止」のあり方について「どうしていくか考えるべき」だとした。
「アイドルとして皆さんから頂いた愛や信用を裏切ること」
発端は、週刊文春が11月19日にウェブサイトで、岡田さんと俳優の猪野広樹さん(30)との交際を写真付きで報じたことだ。岡田さんはこの日夜、ツイッターを更新し、この日行われた「オンラインお話し会」について
「たくさん笑顔にさせてくれてあたたかい言葉をくれてありがとうございました」
と投稿。文春報道に直接の言及はなかった。
岡田さんよりも先に踏み込んだツイートをしたのが向井地さんだ。11月20日昼のツイートで、
「あなたが悲しむ姿も、あなたがファンの方を悲しませる姿も、見たくなかった。こんなに近くにいて何もできなかった私にも責任があります。アイドルとして皆さんから頂いた愛や信用を裏切ることが起きてしまい、本当に申し訳ありませんでした」
と陳謝した。「あなた」は岡田さん、「こんなに近くにいて」は、岡田さん、向井地さん、茂木忍(25)さん、村山彩希(ゆいり)さん(25)の4人でユーチューブチャンネル「ゆうなぁもぎおんチャンネル」を運営するなど、親密な関係にあることを念頭に置いているとみられる。続いて「恋愛禁止」のあり方について
「今まで曖昧になっていた『恋愛禁止』というルールについて改めて考え直す時代が来たのだと思います。運営と相談し、どのような形であれ必ず結論を報告させて頂きます」
と言及した。さらに、11月21日未明のツイートでは、
「AKB48グループに恋愛禁止のルールはなく、メンバーそれぞれが自覚を持って活動することで成り立っている」
という運営側の見解を紹介した上で、次のように説明した。
「ですが世間ではAKB48=恋愛禁止という認識が強いため、まずはそのギャップを正した上で、今後そのルールをどうしていくか考えるべきだと伝えたかったのですが、恋愛を解禁すると受け取られるような発言をしてしまい、申し訳ございません」
向井地さんとしては、「AKB48=恋愛禁止」という認識を一度整理し、規範のあり方について議論する狙いがあったとみられるが、それが一足飛びに「恋愛解禁」の表明と受け止められてしまったようだ。
文春記事によると、岡田さん、猪野さんの所属事務所は、それぞれ
「プライベートについては本人に任せております」
とコメントしている。
「恋愛禁止」が明示的なルールではないことは、過去にも説明されてきた。例えば8月11日深夜(12日未明)に放送された「AKB48 サヨナラ毛利さん」(日本テレビ)では、司会の霜降り明星・粗品さん(29)が
「聞くところによると、実際はAKBに恋愛禁止というルールは、ないらしいですよ」
と解説し、峯岸みなみさん(30=21年卒業)も、
「『アイドルを頑張っていたら、(恋愛)する時間がないだろう』が、なんか混ざって『禁止』みたいになっちゃった」
と補足した。ひな壇のAKB48メンバーに対して粗品さんが
「全然大丈夫なんですよ、恋愛しても」
と話をふると、多くのメンバーは首をかしげていた。