「アニメ発・架空のお祭り」はなぜ地域に根付いたのか ファンと地元民に愛され11年...仕掛け人に聞く歩み

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アニメ「聖地」の盛り上がりを一過性にしないためには?

   最近はアニメの舞台モデルになった土地に訪れる「聖地巡礼」がたびたび話題になる。例えばアニメツーリズム協会(東京都千代田区)は、「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」というリストを公式サイトで発表している。リストの1つには、湯涌温泉が『花咲くいろは』の聖地として紹介されている。

   「聖地巡礼」が話題になる中、作品の舞台モデルになる地域には何が必要なのだろうか。

   山下さんは「1番大切なことは『その地域が持つ力』ですね」と考えを述べた。その地域が持っている自然や景観、地域住民の人柄といった「地域らしさ」や「地域の魅力」というものを磨くことが必要だという。

   「身びいきみたいな感じになっちゃう」としつつも、山下さんは「湯涌温泉が持つ日本の原風景のような田舎の風景や、各旅館の料理を含めたサービスについては、絶対的な自信を持っていました」と言い、「自分たちが脈々と繋いできた湯涌温泉のおもてなしを見失わないようにしようと強く意識していました」と明かした。

   アニメーションに頼るだけでは持続可能な地域の活性化にはならず、自分たちの地域についてよく知り、作品を通じて興味を持ってくれた人たちに向けてその良さを押し出していくことが必要だと、山下さんは話している。

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