セブン-イレブンの店内でおにぎりを少し食べたら、店員と2人しかいないのに注意されたと、行政書士の高比良正明さん(55)がブログなどで不満を訴え、話題になっている。
ネット上では、店員はきちんと理由を言うべきとの意見が一部である一方、店内で食べる方が悪いとの声も多い。セブン-イレブンの店長は、事実関係は分からないとしたうえで、「イートイン閉鎖中のため、外で食べてほしいと呼びかけています」などと取材に話した。
早朝で店には自分と店員しかいないことを理由に反論
高比良さんのブログやフェイスブックは2022年11月15日に投稿され、大阪府岸和田市内のセブン-イレブンでのことだとした。
投稿によると、早朝5時ごろの店内には、高比良さんと20~30代のアルバイトらしき男性店員しかいなかったといい、高比良さんは、おにぎりとコーヒーを購入した。そして、コーヒーマシンで抽出している間、おにぎりを食べていると、この店員から「店内でのご飲食はやめて下さい」と注意された。
これに対し、高比良さんは、店には自分と店員しかいないことを挙げて反論したが、店員は、「ルールです」と説明した。高比良さんは、さらにこう店員を質問攻めにした。
「理由は?」「いつから?」「どんな条件で止めるの?」「セブンイレブンの他店でも言われたことないし、他のコンビニではフードコーナーを開けてもいるが」「政府もマスクを外せと言っている時期に、まだ続けるのか?」
何度か会話をやり取りすると、店員は、「コロナが始まった時からです」「他所の店は知りません」と答えたという。高比良さんは、「他のコンビニに行ったことはないのか?」「そんな理由も説明できない言い方では揉める」と言い返したとした。
コーヒーを入れ終わって、店を出るときに「ありがとう」と伝えたが、店員から言葉は返ってこなかったといい、「これの方がよっぽど問題だろ!」と怒っていた。
店内で食べる客には「飲食を禁止していますので、外で食べて下さい」と声かけ
高比良さんの主張に対し、ネット上では、「ちゃんと理由を説明できなかったスタッフにも問題はあり」と共感する声はあった。一方で、「イートインスペース以外で食ったらそりゃ駄目だよ」「コロナ以前にマナーの問題だ」といった声も多く寄せられている。
また、消費税について、持ち帰りの場合は8%だが、店内飲食の場合は10%になるため、「税金も変わるんじゃなかったか?」との指摘も出ていた。
高比良さんが訪れたセブン-イレブンの店長は11月18日、取材に対し、店員とのやり取りについて「存じ上げていません」としたうえで、次のように説明した。
「イートインコーナーは、店内にはありますが、封鎖して使われていません。店内で食べておられるお客様がおられれば、『飲食を禁止していますので、外で食べて下さい』と一声かけています。イートインをやっていませんので、10%分を支払うと言われても困ります」
店内飲食を禁止している理由については、こう話した。
「買ったものか分からないですし、店内が汚れてしまう恐れがあります。イートインコーナーを設けていないのは、10%の関連もありますし、コロナ禍の中で若い子がたまらないようにするためです。そもそも、イートインをやっていませんので、飲食店としての営業許可が出ていない状態ですね」
高比良さんも18日、取材に応じ、次のように説明した。
「数分間のささいなことに対して、なぜ目くじらを立てるのですか」
「食べたといえば食べましたが、そのときは1口、2口ほおばっただけです。たかだか数分間のささいなことに対して、なぜ目くじらを立てるのですか。息苦しいだけですよ。店内飲食禁止と見えるところに貼ってありませんでしたし、腰を落ち着かせて食べている状態ではありませんでした。客の邪魔になるなら注意されても仕方ありませんが、店内に2人しかいませんでしたね。黙食していましたし、どんな感染リスクがあるというのですか。ルールを作ったというなら、理由の説明ができないといけません」
消費税10%分については、請求されていないので支払っていないとしたうえで、次のように話した。
「どこまでなら食べる行為になるのか、半分以上食べるといけないのか、税法上どこに書いてあるというのですか。1口、2口食べただけですので、程度の問題もあると思いますよ」
なお、高比良さんは、いずれも当選ラインに届かなかったものの、岸和田市議選や同補選に無所属で何度か出馬したことがある。23年4月にも見込まれる市議選については、「出馬するつもりでいます」と答えた。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)