「広告行為の禁止規定はない」が、「議院の品位を傷つける行為に当たるか検討される見通し」
この点について、参院事務局の広報課は、「法律などには、質疑の際に広告行為を禁止するという明確な規定はありません」と取材に答えた。
ただ、参議院規則の第42条に「委員は、議題について、自由に質疑し、意見を述べることができる」とあり、質疑はあくまで議題について行うものだとした。また、同規則の第51条に「委員が国会法又はこの規則に違いその他委員会の秩序をみだし又は議院の品位を傷けるときは、委員長は、これを制止し、又は発言を取り消させる」、第207条に「議員は、議院の品位を重んじなければならない」とあり、議院の品位を傷つける行為に当たるか、今後検討されるとの見通しを明らかにした。
日本維新の会の広報担当者は11月15日昼過ぎ、取材に対し、「特段、現時点で申し上げることはありません。中条議員の事務所に聞いてほしい」と答えた。報道によると、維新は、議事録から中条氏の発言部分を削除するよう委員長に申し入れたという。
中条氏の国会事務所を取材すると、担当秘書が次のように釈明した。
「実は中条は、これを最後に芸能界を引退して、新たに国会の舞台で仕事をしたいと言いたかったということです。お客様の前で新曲のことなどをしゃべると喜んでくれますので、緊張して最後に『買って下さい』と言ってしまいました。宣伝するつもりはありませんでしたが、言わなくていいことを言ったと叱られますのは、仕方がないと思っています。本人は、まずかったと気づいて反省しており、発言部分をカットしたいと言っていました」
委員会終了後に、委員長から速記録の確認を取ると伝えられ、中条氏は、勉強不足を認めて、「ああ、いけなかったんですね」と頭を下げて謝罪したとしている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)