「ネガティブな感情の『ガス抜き』に」
その後もオリックスは負けが続き、敗戦時にはポンタが暗がりで膝を抱えたり(4月10日)、頬に手を当てて叫んだりする(4月12日)イラストなどが投稿された。ソフトバンク相手に6-22と大敗を喫した同年5月24日の試合後には、呆然と立ちすくみ、涙を流すポンタのGIF(アニメーション画像)が投稿された。
6-22・・・
— バファローズ☆ポンタ@日本一記念CP実施中 (@bs_ponta) May 24, 2016
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一方で、勝利を喜び、負けに落ち込む正直なリアクションが、野球ファンの間で好評を博すようになる。敗戦時には「生きろ!」「俺も頑張るからポンタも頑張れ」など慰めの声が寄せられた。チームの負けが続くと「そろそろ喜んでるポンタくんが見たいんや...」と、「バファローズポンタのための勝利」が望まれた。
柴田さんは21年5月10日、J-CASTニュースの取材に対し、バファローズポンタの投稿に込める思いをこう語っていた。
「チームが負けてイラっとしたとき、バファローズポンタを見て、ニヤッとしてもらう。そうすればネガティブな感情の『ガス抜き』になるんじゃないか。そんなことを思いながら、日々ツイッターを運用しています」
バファローズポンタが応援に加わった16年から20年まで、チームは5年連続でBクラスに低迷した。必然的に「負けイラスト」の投稿が増える状況の中、柴田さんは当時「我々としてはその日の試合に勝ったり、負けたり、『一試合一試合を楽しむ』という考え方でツイッターを運用しています。『日々応援あるのみ』だと思っています」と語っていた。
しかし、ここからチームの躍進がはじまる。21年6月12日には交流戦優勝を果たし、同20日には7年ぶりのリーグ首位に。後半戦はロッテとのデッドヒートを繰り広げ、10月27日には25年ぶりのリーグ優勝を成し遂げた。
優勝後に投稿された、号泣して喜ぶバファローズポンタのイラストは、アカウント史上最多となる4万7000リツイート、9万5000いいねを集めた。