10年前購入カメラに「対戦ゲーム」...持ち主驚き「良く出来過ぎ」 なぜ今はない?リコー明かす搭載と廃止の経緯

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1種だけに備わった対戦機能、なぜ?

   そもそも、なぜカメラに対戦機能を設けたのか。川内さんによると「PENTAX K-r」は、フォトチャレンジャーで活用する「高速赤外線通信機能」を採用した同社初のモデルであり、その性能を発信する狙いがあったようだ。

   赤外線通信は、Bluetoothなどが登場する約10年から20年ほど前に活躍した通信機能で、携帯電話やゲーム機などで用いられた。PENTAX K-rでは従来の赤外線よりも高速で通信できるといわれる規格「IrSimple」や「IrSSTM」を採用。対応する電子機器に画像を送信でき、携帯電話を通じてブログ掲載なども簡単にできたという。

「話題性を持たせてIrSimpleの機能を拡げるために同機能を使った付加価値を検討した結果、『PENTAX K-r』同士での画像交換や、画像に添付されているExif情報(撮影データ)を使った簡単な対戦ゲームができたりするなど、新しい写真コミュニケーションのひとつとして楽しんでいただける機能として搭載しました」

しかし現行機種にフォトチャレンジャーは搭載されていない。なぜなのか、川内さんは次のように答える。

「上記製品の発売以降、市場では無線LAN(Wi-Fi)の普及が飛躍的に進んだため、通信速度や到達距離なども考慮した結果、それ以降の製品では採用していません」

ちなみに、前出の撮影データをもとにした数値について、具体的な判定パラメーターは非公開とのことだ。

   現在、フォトチャレンジャーが話題になったことを受けては次のようにコメントした。

「『PENTAX K-r』発売時は、100色のオーダーカラーに話題が集中したこともあり、本機能について取り上げられることは少なかったのですが、PENTAXらしいユニークな機能として、今なお話題にしていただけるユーザーの方がいらっしゃるのは、大変ありがたい限りです」
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