サッカー韓国代表パウロ・ベント監督(53)が韓国サッカー協会を痛烈に批判したと、複数の地元メディア2022年11月10日に報じた。韓国代表は11日にアイスランドと国内で国際親善試合を予定しており、10日に行われた記者会見の場でベント監督が怒りを爆発させた。
ベント監督が怒りを示したのは代表候補選手らの過密スケジュールによる故障だ。
「韓国では代表チームを重要に考えないようだ」
スポーツメディア「スポーツソウル」(WEB版)によると、ベント監督は代表候補キム・ジンス(30)、キム・ムンファン(27)の両DFが国内のKリーグ、カップ戦、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)に休みなく出場して負傷した事実を指摘した。
韓国代表候補は現在、国内のトレーニングセンターに集結しトレーニングに励んでいるが、キム・ジンスは10月上旬に右ハムストリングを負傷したため一度もチーム練習に参加できておらずベント監督はアイスランド戦の欠場を表明した。
ベント監督は「優勝の可能性がなくなったKリーグ最終戦でキム・ジンスは60分間、キム・ムンファンは90分間プレーした。プレーオフとカップ戦決勝はホーム&アウェー方式で行われたが試合間隔は72時間以下だった」と怒りをにじませ、「韓国サッカー界では選手の休憩は重要ではなく、お金とスポンサーがより重要なようだ」と痛烈に批判した。
このような過密スケジュールの中、ワールドカップ(W杯)カタール大会は20日に開幕する。ベント監督はW杯での活躍を期待する韓国国民に対しても厳しい忠告を与えた。
「韓国では代表チームを重要に考えないようだ。代表チームがワールドカップで良いパフォーマンスを披露してほしいという願いがあるようだが、チームや選手を正しい方法で助ける考えが全くないようだ」
韓国代表は11日のアイスランド戦後の12日にW杯カタール大会のメンバー26人が発表される。ベント監督は顔面を骨折しW杯出場が危ぶまれていたFWソン・フンミン(30)の代表入りを明言している。グループHの韓国は24日の初戦でウルグアイ、28日の第2戦でガーナ、12月3日の第3戦でポルトガルと対戦する。
ベント監督は元ポルトガル代表MFで2010年から14年までポルトガル代表の監督を務め、18年8月に韓国代表監督に就任した。