赤色の缶の「サクマ式ドロップス」で知られる佐久間製菓(東京都豊島区)が廃業する見通しだと各メディアに報じられ、ネット上では、緑色の缶の「サクマドロップス」とはどう違うのかと、戸惑いの声が相次いでいる。
創業者は同じだというが、一体何が違うのだろうか。サクマドロップスを販売し営業を続けると明らかにしたサクマ製菓(東京都目黒区)に聞いてみた。
「社名や商品名が似ているため、お客様に混乱を与えてしまって」
「サクマ式ドロップス」は、赤や黄色、緑など色とりどりのキャンディが入った缶でお馴染みだ。
佐久間製菓の公式サイトによると、1908年に佐久間惣治郎氏が初の国産ドロップとしてサクマ式の登録商標を得て創業した。戦時中に工場が焼失したが、戦後の48年に実業家が再興した。東京都八王子市内に工場を作り、果汁入りのキャンロップなどの商品も送り出した。
ところが、東京商工リサーチなどの報道によると、佐久間製菓は、23年1月20日に廃業すると取引先に通知した。理由としては、新型コロナウイルスの影響による販売減や原材料・エネルギー価格の高騰、人手不足などを挙げたという。
「サクマ式」と「サクマ」の2つのドロップスが流通していることから、ネット上では、ややこしくて混乱するとの声が相次いだ。
これに対し、サクマドロップスを手がけるサクマ製菓は9日夜、公式ツイッターを更新してこう告知した。
「この度は、佐久間製菓様の廃業について、多くのお問合せを頂いておりますが、弊社の営業や生産は従来通り続けてまいります。社名や商品名が似ているため、お客様に混乱を与えてしまっているかと思いますが、引き続き精進して参りますので、何卒変わらぬお引き立てを賜りますよう、お願い申し上げます」
佐久間製菓との違いについて、サクマ製菓の商品企画部は10日、J-CASTニュースの取材に対し、佐久間惣治郎氏が創業したのは同じだとしたうえで、次のように話した。