トヨタ自動車のディーラーが販売したステーションワゴン車について、ナンバーが車検証の登録番号と食い違っていたことが分かった。
ナンバーのうちひらがな部分の「ち」は、車検証では「さ」になっていた。トヨタ自動車は、ディーラーのミスを認めて謝罪し、「販売店を通して真摯に対応しています」と説明した。
別の車とナンバーを取り違えていた
このワゴン車は、2022年3月に愛知運輸支局に登録されており、もしすぐに使用されていたとすると、半年以上も車検証と違うナンバーで走っていたことになる。
車の所有者が11月8日に比較写真をツイッターに投稿し困っていると訴え、「こんな事あんの?おそろしい...」などと話題になっていた。1万件以上リツイートされていたが、その後に最初の投稿は削除されている。
愛知運輸支局を管轄する中部運輸局の管理課は10日、J-CASTニュースの取材に答え、ディーラーやその委託先などの申請代理人がミスしたことを明らかにした。
「代理人の方が何台かまとめて登録を申請し、ナンバープレートの交付を受けたときに他の車のと取り違えてしまったということです。その結果、他の車が今回の車のナンバーを付けたことになります。ナンバーを交換すれば解決しますが、ディーラーなどが正常に戻すよう調整していると聞いています」
運輸支局の対応については、「まとめてナンバープレートを交付したと聞いており、適切に正しい内容で渡したと考えています」と問題ないとの認識を示した。
他の車のナンバーも、4ケタの番号は同じだったといい、希望ナンバーにしてダブった可能性もあるとした。ひらがな部分しか違っていない類似のナンバーだったとみている。
中部運輸局「何らかの理由で誤認した」
なぜ「ち」と「さ」を間違えたかについては、裏側から見たのではないかといった推測もネット上で出た。この点については、裏側から見ても番号ははっきり分からないとして、「何らかの理由で誤認したのでしょう」と話した。
中部運輸局では、「そうそうあるケースではなく、あってはならないことだ」として、申請代理人側に対して何らかの処分をするかどうか検討していると明らかにした。
トヨタ自動車の広報部は11月10日、「販売店でのチェックが行き届きませんでした」とミスを認めた。その理由などについては、「詳細については、個人情報に関わりますので、お答えすることを差し控えさせていただきます」とした。
「オーナー様には、ご迷惑をおかけしまして、心からお詫び申し上げます。販売店を通して、真摯に対応することにしています。こうしたことを繰り返さないよう、全国の販売店に注意喚起し、再発防止に努めたいと考えています」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)