楽天創業メンバー2人が「SFC初」評議員に
22年4月1日時点で95人いた第35期評議員のうち、第36期の名簿にいないのは28人。28人の中には商船三井社友の生田正治氏(57年経済学部卒)、キッコーマン名誉会長の茂木友三郎氏(58年法学部政治学科卒)ら、80歳を超えたメンバーが含まれる。滝鼻氏も83歳で、立候補した60人のうち、TECOグループ会長の黄茂雄氏(62年経済学部卒)に次いで年次が古い。読売新聞は東京電力やスルガ銀行ほどの不祥事を抱えているとは言えず、高齢を理由に第35期で退任した可能性もある。だが、そうであれば、なぜ第36期に立候補したのかは明らかではない。
第36期で新たに評議員になったのは38人。そのうち「卒業生評議員」に立候補した中で最も年次が若いのが楽天グループ常務執行役員チーフウェルビーイングオフィサーの小林正忠氏(94年総合政策学部卒)と、ぐるなび代表取締役社長の杉原章郎氏(同)だ。2人は楽天の創業メンバーで、総合政策学部がある湘南藤沢キャンパス(SFC、神奈川県藤沢市)の1期生。90年のSFC開設以来、卒業生が評議員になるのは初めてだ。2人のような50代メンバーは評議員としては「最若手」だ。公益財団法人国際文化会館理事長の近藤正晃ジェームス氏(90年経済学部卒)も50代。マッキンゼー・アンド・カンパニーのコンサルタントや、ツイッター日本法人代表など異色の経歴で知られる。
女性メンバーも増えた。一般にも知名度が高いのは日本初の女性宇宙飛行士として知られる東京理科大学特任副会長の向井千秋氏(77年医学部卒)や、渋谷教育学園渋谷中学高等学校校長の高際伊都子氏(89年理工学部卒)、三井住友フィナンシャルグループ取締役執行役専務の工藤禎子氏(87年経済学部卒)らで、そのバックグラウンドも多様だ。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)