「キュレーションチームはもう存在しません」
モーメントはツイッター社のキュレーションチームが編成している。朝日新聞の22年6月付記事によれば、各メディアから届いたモーメントを「速報性や公平性」に配慮して選ぶと担当者が明かしている。
メディアとの具体的な協業プロセスは不明だが、モーメントの公開当初には16の参加パートナーを公表していた。
日経クロストレンドは10月の記事で、キュレーターを「陰の守り人」と形容し、フェイクニュースやデマ対策への貢献度の高さを評している。ツイッター社もモーメントのガイドラインで、自社の役割を「質の高いコンテンツと背景知識を提供することで、目にしている情報の正確性を利用者が判断できるようにすること」と説明し、「話題性や注目度の高い会話に、幅広い情報源にて真偽が問われている情報が含まれる場合、Twitterが提供する背景情報の情報源を明記します」と宣言している。
ヨーロッパ地域などを担当していたキュレーションチームの元社員は4日、ツイッターで「キュレーションチームはもう存在しません」と解散を明言した。
英BBCも5日、「Twitterのキュレーションチーム全体が解雇されたと伝えられているため、『Explore』(編注:もっと探す)ページには数日前のコンテンツが表示されています」と報じている。モーメントの更新停止は、他国でも起きている事象のようだ。
米テッククランチは同日、イーロン・マスクの大量解雇で完全に排除または大きな打撃を受けた部署の一つにキュレーションチームを挙げ、「(チームは)モーメントタブをキュレーションし、トレンドトピックのセクションをプログラムし、それらのトピックに関するコンテキストを提供し、ライブイベントも扱うなど、Twitterが得意とする多くのことを行っていました。このチームはまた、プラットフォーム上の誤情報との戦いにも取り組みました。マスク氏の最高経営責任者(CEO)就任から7日足らずで、事態を悪化させてしまった」と問題視している。