ソフト面の7つの工夫
ソフト面の工夫として、次の7つを示している。
(1)「人を常に動かす。しかもゆっくり。動かしてさえおけば、相当大きな群衆も怖くない」
(2)「人の流れをぶつからせない。一方通行が大原則である」
(その局所的な技法として、警備員が人垣で誘導したりロープで区分通行させたりするのも有効である。また現地へのアクセスが一方通行であることを事前の広報、当日のアナウンス、事後の誘導によって周知徹底させることが肝要である)
(3)「群衆密度を減らす。そのために入り口で入場制限をしたり、意識的に遠回りさせたり、ローピングの技法で蛇行を行わせて導線を長くする」
(4)「待たされている群衆の気持ちを逸らす工夫をする」
(例えば縫いぐるみなどのキャラクターを登場させて、群集の注意をそちらに向けるのも有効である)
(5)「滞留を防ぐために、群集の流れの中で停止したり群れをなしている人を排除する」
(好奇心の対象(例えば花火や夜店など)があるために人が滞留する場合には、その対象を他へ移動させるか、またはそれを見えないように目隠しをする必要がある)
(6)「必要な情報はできるだけ豊富に与えるが、複雑な情報、不必要な情報は与えない」
(情報は言語的なものだけでなく、混雑状況を示すテレビモニターなども有効である)
(7)「時差入場、時差退場を行って、群衆密度を時間的に分散させる」