幼児がスピーカーに小粒の丸い菓子「ボーロ」を入れてしまい取り出せない、と助けを求めるツイートが注目を集めた。上部が漏斗のように窪んだドーム型だったため、「難解なパズルのようだ」と話題になった。
投稿に寄せられた案をもとに事態は解決に向かい、ツイッターでは「これぞインターネットの恩恵という感じがした」などと感心する声が広がっている。投稿者に詳しい経緯を聞いた。
「急募 スピーカーの中に入ったボーロを取り出す方法」
話題となっているのは、ねこ車電動化キットの開発などに取り組む「CuboRex」(東京都葛飾区)の代表取締役・寺嶋瑞仁さんによる2022年10月29日のツイートだ。投稿で次のように呼びかけた。
「急募 スピーカーの中に入ったボーロを取り出す方法 赤ちゃんがいれちゃった」
添付写真では、バスケットボールほどの大きさをしたドーム型のスピーカーを公開。スピーカーの上半分は透明な素材で、頂点が閉じておらず内側に入り込む形で底に向かって管が伸びている。底面は中央にかけて盛り上がっていて、3粒の丸いボーロが転がっている様子が見える。
投稿は7700件以上のリツイートや5万9000件超の「いいね」を集め、「難解なパズルのようだ」といった反応が出たほか、「粘着テープ付けた棒を使う」「細いチューブで吸い出す」「掃除機は?どうかな?」「受け入れる」などの策が寄せられた。
先の投稿からおよそ1時間後、寺嶋さんは「解決しました。かなり天才的な方法」と動画を添えて報告。丸めた紙筒の先端を一部切り落としてスピーカーの底まで差し込み、スピーカーを傾けてボーロを筒に通すという方法で、1粒ずつ取り出した。動画では「おめでとう!」と周囲が盛り上がりを見せている。投稿によると、寄せられた案を参考にしたという。
この動画も91万再生を超えるなど大きく注目され、ツイッターでは「スレッドで続く解決法、見てて『おーっ!』と声が出ました」「これぞインターネットの恩恵という感じがした」「探偵ナイトスクープ案件かと思ったが、それよりも優秀なツイッタ民が解決してくれてた」「思いついた人すごい」と感心する声があがっている。
寺嶋さんは30日のツイートで、「twitter しゅごい」「実質1時間で課題提示からこの難問の解決ができてしまった。解決方法を(冗談的なのをふくめて)おしえてくれたtwitterの住人の皆様ありがとうございます」とも伝えている。
寺嶋さんは31日、J-CASTニュースの取材に対して詳しい経緯を明かした。
「こういう時こそツイッターだろ!」
寺嶋さんによると、当時は自宅に友人を招いてバーベキュー会を開いており、スピーカーはうち1人が持参したものだという。別の参加者の1歳の子供がボーロを食べていた際に、気がついたら3粒がスピーカーに入っていたと振り返る。
「それこそツイッターにあったような、棒の先端に粘着テープをつけて取り出そうとするような方法とか、勢いをつけてひっくり返したりとか、一通りやりました」と説明。それでも出てこず、「こういう時こそツイッターだろ!」と投稿に至ったと明るく伝える。
ツイッターへの期待感は「何かしら出てくるんじゃないかなという期待値はありました」としつつ、「ドンピシャな解決策が来るかは、自信がないくらいでした」ともいう。参考にしたのは紙筒の案だけだとし、ちょうど手元に会社のチラシがあったことから実践したと明かす。
寺嶋さんは「普段からツイッターは使っているんですけど、改めてその凄さを目の当たりにしましたね」と感想を述べた。
解決しました。かなり天才的な方法 pic.twitter.com/tfJnpCkHaz
— 寺嶋瑞仁@ CuboRex 代表 in 浜松 (@simakaze01) October 29, 2022