山口と北海道ではSL故障→ディーゼル機関車に
運行終了の予定がないSL列車も、車両トラブルに苦慮している。山口線の新山口-津和野間を結ぶ「SLやまぐち号」が一例だ。22年5月に蒸気機関車の「D51 200号機」の炭水車に亀裂が見つかり、ディーゼル機関車の「DD51形」を使った「DLやまぐち号」として運行を続けてきた。10月からSLの運行再開を目指してきたが、8月10日、10~11月も「DLやまぐち号」として運行することを発表。22年中のSL運行再開は断念した。
「貴婦人」の愛称で知られる「C57 1号機」も「SLやまぐち号」をけん引してきたが、20年10月に故障。それ以降、運用に復帰できていない。
逆に運行再開にこぎ着けられそうなのが、釧網本線の釧路-標茶間などを走る「SL冬の湿原号」だ。「C11 171号機」で、22年1月にピストン部品の損傷が発覚。3月のシーズン終了までディーゼル機関車で運行した。その後修理が完了したとみられ、22年8月には黒煙を出して試運転する様子が目撃されている。近く23年1~3月の運転計画が発表されるとみられる。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)