ツイッター生配信で著者へ「暴言」...出版社社長に抗議殺到 急きょ刊行中止&書籍制作業務を停止に

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   出版社の西葛西出版(東京都江戸川区)は、サッカー紀行本『「推し」に押されてリトアニア』(著:五十嵐メイ氏)の出版を中止すると2022年10月26日に発表した。24日に行われたツイッターの生配信で同社の社長が著者に暴言を吐いたことで、視聴者から苦情が殺到。著者が自ら出版の停止を申し出た。

  • 出版社社長が著者に暴言、紀行本が刊行中止(西葛西出版公式サイトより)
    出版社社長が著者に暴言、紀行本が刊行中止(西葛西出版公式サイトより)
  • 著者の五十嵐メイ氏(西葛西出版ニュースリリースより)
    著者の五十嵐メイ氏(西葛西出版ニュースリリースより)
  • 出版社社長が著者に暴言、紀行本が刊行中止(西葛西出版公式サイトより)
  • 著者の五十嵐メイ氏(西葛西出版ニュースリリースより)

「暴言をぶつけ、また非常に強い口調で彼女を問い詰めた」

   五十嵐氏はサッカーライターとして活動している。『「推し」に押されてリトアニア』は、五十嵐氏が応援するフットサル元日本代表・星翔太選手を追いかけ、21年にフットサルワールドカップが行われた東欧・リトアニアを訪れた際の体験をつづった本だ。書店での販売に先がけ、22年10月3日からクラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」で先行販売されていた。

   22年10月24日、西葛西出版の中村慎太郎代表取締役と五十嵐氏による生対談がツイッターの音声配信機能「スペース」を通じて行われた。しかし、中村氏名義で発表された26日の発表によると、この対談の中で「中村が五十嵐氏に暴言をぶつけ、また非常に強い口調で彼女を問い詰めた」という。

   中村氏はスペースのリスナーなどから「多くのお叱りと、不快であるというご意見をいただいた」とし、スペース終了後に五十嵐氏に謝罪。しかし、五十嵐氏は同社での出版は難しいと伝え、同社もこれを受け入れ、本の出版停止を決めた。先行販売は中止し、購入希望者には返金対応をする。

   中村氏は「すべての原因は中村の発言にあるのは明らかであり、弁解のしようもございません」と説明。今後は「別の会社から出版する機会などがありましたら、原稿の引き渡し、資料や進行状況の引き継ぎなどをした上で、最大限協力することを約束しました」とし、「本件について猛省して、改めて謝罪したいと思います。申し訳ございませんでした」と謝罪した。

   五十嵐氏も25日、ツイッターで「私自身、このままプロジェクトを遂行することは難しいと判断し、西葛西出版に出版の中止を申し出ました。応援してくださった皆様にはこのような結果になってしまったことを非常に申し訳なく思っております。本当にごめんなさい」と投稿した。

   中村氏は再発防止策として、23年1月末までの約2か月間、書籍制作業務を停止。さらにパワハラやモラハラ、セクハラなどの書籍を精読し、社外セミナーを受講するなどして見識の向上に努めるとした。

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