維新市議「悪質ビラ」配布騒動、なりすまし被害の参政党はあきれ 神谷副代表「一般的に維新の方は不祥事が多い」

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   日本維新の会の堀本和歌子・福岡市議(41)が、2023年の市議選に参政党から出馬を準備している男性になりすましてビラを配っていたことが22年10月26日に西日本新聞の報道で明らかになった。

   なりすまされた男性は新開裕司氏(54)で、12年から14年にかけて自民党の衆院議員を務め、落選後の19年に韓国であった旧統一教会関連のイベントで祝辞を述べていた。なりすましのビラは、この点を強調する内容だった。この日行われた参政党の会見でも、神谷宗幣副代表(参院議員)が、ビラの配布を「ライバル候補に対する妨害工作」だと非難。この件以外にも妨害活動が起きているといい、「断固とした対応をしていくし、訴訟も必要があれば起こしていく」とした。

  • 「なりすましビラ」事案を報じた西日本新聞の記事を手に説明する参政党の神谷宗幣副代表(参院議員)。写真左は松田学代表
    「なりすましビラ」事案を報じた西日本新聞の記事を手に説明する参政党の神谷宗幣副代表(参院議員)。写真左は松田学代表
  • 「なりすましビラ」事案を報じた西日本新聞の記事を手に説明する参政党の神谷宗幣副代表(参院議員)。写真左は松田学代表

「特別何か我々が思っていることはない」けど「一般的に維新の方は不祥事が多い」

   ビラの内容は

「参政党福岡支部長の新開ゆうじです! 旧統一教会の式典で元衆議院議員として偉大なる韓鶴子様に韓日トンネルへの賛意と、祝辞を述べさせていただきました!」

といったもの。新開氏が9月に博多署に刑事告発し、福岡県警博多署が堀本氏に対して私文書偽造容疑で任意の事情聴取をしていた。

   堀本氏は前回19年の市議選で初当選。堀本氏が当選した博多区の定数は9で、11人が立候補。堀本氏が4271票を得てギリギリの9位で当選し、自民党の推薦を受けて無所属で出馬していた新開氏は4147票で11位の最下位だった。得票差は、わずか124票。神谷氏は、この点を念頭に

「また新開さんは出馬を検討しているので、そのライバル候補に対する妨害工作をしたのだと思う」

と指摘した。神谷氏によると、すでに「支部代表の衆議院の先生」(日本維新の会福岡県総支部代表の阿部弘樹衆院議員を指すとみられる)が、すでに新開氏に謝罪したという。

   日本維新の会の議員が事案を起こしたことへの感想を聞かれると、

「別に維新の会だから...いうことで、特別何か我々が思っていることはない」

とする一方で、

「一般的に維新の方は不祥事が多いな、ということで...もう少し、やっぱり、我々も気をつけないといけないんですけど、議員ですとか、候補者の倫理観といいますか、そういったコンプライアンス、そこはきっちりしないと、こういうことが起きてしまうので、それは党として、きちっと管理・監督してほしいな、という思いはある」

などと苦言を呈した。

   今回の件とは別に、神谷氏の名前をかたって他の国会議員の後援会に勝手に入ったり、寄付の申し込みをしたりする事案が立て続けに起こっているといい、

「我々もそういうことに対しては断固とした対応をしていくし、訴訟も必要があれば起こしていく」

と話した。

維新・藤田幹事長「党が関与して、いわゆる怪文書みたいなのをまいてたら大問題ですよ!」

   参政党の会見に先立って定例会見を開いた維新の藤田文武幹事長は、

「報道されているようなことが事実であれば、それはあんまりあってはならないことだと思うので、それは政治倫理上よろしくないと思う」

とする一方で、今後の対応については

「本人が説明すると言っている。それを見て判断する」

と述べるにとどめた。ただ、党の関与については

「党が関与して、いわゆる怪文書みたいなのをまいてたら大問題ですよ!もう解散ですよ、そんなことしたら」

として強く否定した。

   翌27日に記者会見した音喜多駿政調会長は、

「報道されていることが事実であれば政治倫理にもとることであり、犯罪行為の可能性もあるということで、言語道断だと思う。速やかに議員本人は出処進退を決めるべき」
「事実関係をしっかり確認して厳しい態度で臨んでいきたい」

などと話した。

   堀本氏は10月28日にも議員辞職を表明する見通しで、26日夜に日本維新の会福岡県総支部に離党届を提出。すでにウェブサイトの議員一覧からも削除されている。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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