「異論許さない」批判には「かなり論理の飛躍があるのでは」
この批判に加わる形になったのが共産党だ。志位和夫委員長は10月23日、
「維新の会が『憲法9条改憲の突撃隊』となっていることは明らかであり、もしも立憲代表が憲法をめぐって維新と協力の余地ありと考えているとしたら、とんでもない考え違いというほかない。野党ならば『与党の補完勢力』『改憲の突撃隊』と正面から対決すべきです」
と批判。泉氏はこのツイートを引用リツイートして
「協力の余地?憲法を『議論する』と言ったまでで、協力の余地ありなどとは一言も言っていませんが...。ずいぶん見当違いな認識と批判です」
と反論した。さらに、共産党の姿勢について
「日々住民のために頑張る方々や各議員には素晴らしい方もおられるのですし、敵味方をすぐに色分けし、異論は許さないという考え方こそ改められては」
と苦言を呈した。
この泉氏の指摘には、小池晃書記局長が10月24日の記者会見で改めて反論した。共産党にとって維新は「正面から対決して打ち破っていく相手」。特に憲法については
「改憲の旗振り役、突撃隊の役割を果たしているわけで、この維新と憲法をめぐって協力をする余地など全く存在しない」
と主張した。
泉氏のツイートの「協力の余地ありなどとは一言も言っていません」という反論には、「実はそんなに差がない」という発言を引き合いに、
「これはやっぱり維新とは憲法の問題で協力の余地があると表明したことになりかねないのではないか」
と話した。
さらに、泉氏のツイートの「異論は許さないという考え方こそ改められては」のくだりについて「党の体質を批判しているようにも受け止められる」として見解を問われた小池氏は「かなり論理の飛躍があるのでは」。その理由を
「だって、党の体質ってことと関係ない話じゃないですか。これはこの間、市民と野党の共闘の中で議論を積み重ねてきた中身に基づいて(志位)委員長も発言をしているわけですから、ちょっと筋違いではないかなと思います」
と説明した。
小池氏によると、立憲、維新、社民、共産が共同提出した「通園バス置き去り防止法案」など、個別の政策で協力する可能性は否定しないが、憲法は「野党共闘」の柱であり、別問題だと強調した。
「ことは憲法ですから、これも市民と野党の共闘の...何というか大変な柱ですから、それをめぐる議論なので、あえて一言申し上げさせていただいた。大変危険な議論になりつつあるということを大変危惧をしています」
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)