プロボクシングの前WBO世界バンタム級王者ジョンリル・カシメロ(フィリピン、32)が2022年12月3日に韓国・仁川でWBO世界スーパーバンタム級9位・赤穂亮(横浜光、36)と対戦する。試合はスーパーバンタム級リミットのノンタイトル10回戦で行われる。
カシメロは約1年4カ月ぶりのリング
2度にわたる世界戦キャンセルで今年5月にWBOから世界王座をはく奪されたカシメロ。21年8月のギレルモ・リゴンドー戦以来リングから遠ざかっており、今回は約1年4カ月ぶりの試合となる。
対する赤穂は強打を誇るベテランで39勝(26KO)2敗2分けの戦績を誇る。2つの黒星はいずれも世界戦で喫したもの。スーパーフライ級時代には日本と東洋太平洋のベルトを巻いた。17年3月には日本バンタム級王座を獲得し2階級制覇に成功。現在13連勝中と勢いに乗っている。
世界への切符をかけた強打者同士の好カード。ボクシングファン注目の一戦はどちらに軍配が上がるのか。J-CASTニュース編集部は、協栄ジムの元会長である金平桂一郎氏(56)に試合の行方を占ってもらった。
赤穂は12年12月にWBC世界スーパーフライ級王者・佐藤洋太(協栄)に挑戦し判定負けを喫した。当時、協栄ジムの会長を務めていた金平氏は赤穂のボクシングスタイルなどを細かく分析し、愛弟子を勝利に導いた。
「ばっちりかみ合う試合になる」
金平氏は「この試合は非常に注目されている」とし、「ばっちりかみ合う試合になると思います。赤穂選手は打ち合うタイプですし、カシメロ選手も打ち合いに来ると思う。双方自分が得意とする形でがっぷり四つになる。小細工をするような戦い方というのはお互いに通用しないと思います」と分析した。
これまでの赤穂の戦いぶりをみて金平氏は「非常に頭の良い選手」と評し、若いころと比べてもパワーは落ちておらず積み重ねてきたキャリアが生きてくると指摘。そして「カシメロ選手が中途半端なアウトボクシングをすれば赤穂選手にやられる」との見解を示した。
試合の展開については赤穂の「後半KO」を予想。「赤穂選手にとってカシメロ選手は決してやりづらい選手ではないはず。赤穂選手はボディー打ちがうまいのでカシメロ選手は中盤から終盤にかけてボディーが効いてくると思う。そこで赤穂選手にKOするチャンスが来ると考えます」と分析した。
さらに「カシメロ選手には粗さがあり集中力に不安がある。1年以上のブランクがありながら赤穂選手と試合をするのはリスキー。いきなり世界戦をやるくらいのリスクはある。赤穂選手からしたらカシメロ選手に勝てば先が見える。カシメロ選手と比べてモチベーションはものすごく高いと思う」と解説した。
Wow, what an upset! ??
— Boxing on BT Sport ?? (@BTSportBoxing) November 30, 2019
Johnriel Casimero stops Zolani Tete in the third round!
A huge shot put him down and the South African never recovered!#MidlandsMayhem pic.twitter.com/B4mp5wUSKI