2022年10月20日に開催されたドラフト会議で、もっとも驚きだったのが上位指名候補だった山田健太(立大)の指名漏れだった。
大阪桐蔭高では根尾昂(中日)、藤原恭大(ロッテ)と共に、チームの中心選手として18年の甲子園春夏連覇に貢献。立大入学後も1年春のリーグ戦で打率.375をマーク。同リーグで現役最多の85安打を記録し、今夏の侍ジャパン大学日本代表では主将を務めた。
「華があり、良い選手であることは間違いない」
スポーツ紙記者は「上位指名の縛りがあったのかもしれないが、二遊間の層が薄いチームが多かったので、山田は2、3位で指名されると思っていました」と驚きを隠せない。
なぜ、指名は見送られたのか。
セリーグ球団のスカウトは「華があり、良い選手であることは間違いない」と強調した上で、こう指摘する。
「プロで活躍するには突き抜けた武器が欲しい。山田は出塁率が高いですが、長打が多くない。二塁の守備も巧いとは言えず、足も速くない。大阪桐蔭、立大に入学当時はスケールの大きいプレーが魅力でしたが、年々小さくまとまっているようにも感じた。そこが他球団から見ても物足りなく映ったのかもしれません」
山田のショックは大きいだろう。
ただ、高校、大学、社会人野球を経てプロで大成した選手はたくさんいる。ヤクルトで球界を代表する捕手として一時代を築いた古田敦也も、立命館大でプロ入りは確実と言われていたが、まさかの指名漏れを味わっている。悔しさを糧にトヨタ自動車で力を磨き、プロ入団後に大輪の花を咲かせた。
山田もこの逆境を乗り越えられるか。(中町顕吾)
【これが山田健太だ!】
— BIG6.TV (@big6_tv) October 4, 2022
夕暮れの神宮を切り裂く、5秒間の放物線。
六大学野球での4年間は #山田健太(大阪桐蔭)を世代の大砲へ育てあげた!#big6tv #六大学野球 #立教 #大阪桐蔭 pic.twitter.com/RUv1781FLT