フジ「silent」解説放送もTver配信 丁寧対応に称賛...パラ金メダリストも反応「なかったら太刀打ちできない」

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   聴覚障害を扱ったドラマ「silent」(フジテレビ系)について、TVerで「解説放送版」として音声解説入りバージョンを配信していることに、SNSで称賛の声があがっている。

  • 「silent」主演の川口春奈さん(写真:Pasya/アフロ)
    「silent」主演の川口春奈さん(写真:Pasya/アフロ)
  • 「Tver」公式ツイッターの投稿より
    「Tver」公式ツイッターの投稿より
  • 「silent」主演の川口春奈さん(写真:Pasya/アフロ)
  • 「Tver」公式ツイッターの投稿より

「セリフだけでは表現しきれない『ト書き』や情景描写などをナレーションで説明」

   「silent」は、2022年10月6日に放送が始まったフジテレビ系「木曜劇場」枠のテレビドラマ。主演は女優の川口春奈さん、アイドルグループSnowManのメンバー・目黒蓮さんだ。

   高校時代にお互い一目惚れし、付き合うことになった青羽紬(川口春奈)と佐倉想(目黒蓮)。順調に交際を続けていた2人だが、紬は大学進学で上京した想から一方的に別れを告げられてしまう。高校の友人たちとも連絡を絶ち姿を消してしまった想は、実は難病である「若年発症型両側性感音難聴」を患っていた......というストーリーだ。

   13日に放送された第2話「好きになれてよかった・・・そう思いたい」では、8年ぶりに偶然想と再会した紬が、手話教室に通うことになる。発症から8年たち、聴力をほとんど失った想は手話によってコミュニケーションをとっており、ドラマの一部には音声での会話ではなく、手話と画面に表示された字幕だけで進むシーンもあった。

   こうした演出にあわせ、TVerでは通常版と「解説放送版」の2つが公開された。

   解説放送版の概要欄には、「※解説放送・・・出演者のセリフだけでは表現しきれない『ト書き』や情景描写などをナレーションで説明します」とあり、ドラマの内容をナレーション音声で解説している。地上波では副音声で放送されているものだ。

パラ金メダリストも称賛

   例えば、想が手話教室で出会った聴覚障害のある女性「奈々」と喫茶店で会話するシーンでは、以下のように音声でのガイドがつけられている。

「紬が落としたワイヤレスイヤホンを、想がポケットから出して見ている。奈々が想に『どうしたの? 補聴器、拾ったの? すぐ交番に届けないと』と手話で話す。想が首を横に振って、奈々にワイヤレスイヤホンを見せる。奈々が、補聴器でなくワイヤレスイヤホンだとわかる。奈々と想が手話で話す......」

通常版では穏やかなBGMのみでほとんど音がないシーンだが、解説放送版では字幕表示されている手話での会話内容も、男女それぞれ声優を変えて読み上げており、耳で聞くだけでも理解しやすい配慮がされている。

   SNSでは、視覚に障害のある人にとっても情景などがわかりやすい解説放送版に感動したとする声があがっている。

「TVerの『解説放送版』で観たけど、視覚に限界があっても、情景や描写が把握しやすくて、良い」
「TVerで見てて思ったけど解説放送版があるのってsilentだけなのかな?? ちらっと見たけど凄い どんな人でも見れていいね 明日2話見る.........」

東京パラリンピックの水泳100メートル・バタフライのS11(視覚障害クラス)で金メダルを獲得した木村敬一選手も驚きをツイートしている。

「サイレントっていう聴覚障害のドラマが、わざわざ音声解説付きでティーバーに上がってた。聴覚障害者の話が視覚障害者に配慮されてて、ずいぶん丁寧だなと思ってたら、手話で話が進んでいくシーンがたくさんあって、文字通りマジでサイレントで、音声解説なかったら太刀打ちできないところだった」

Tverで連続ドラマの解説放送版が配信されるのはこれが初めてではなく、過去には、視覚障害のあるヒロインが登場する「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」(日テレ系)などの例がある。

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