テレ朝・玉川徹氏は「モーニングショー」コメンテーター降板?続投? 復帰放送後、割れた報道

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   事実に基づかない発言で謹慎(出勤停止10日)処分を受け、去就が注目されていたテレビ朝日社員の玉川徹氏が2022年10月19日、情報番組「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)に復帰した。

   復帰までの間、「降板説」が取りざたされた玉川氏。19~20日と2日連続で出演したことで、これは現時点では否定されたと言えそうだ。ただ、20日の朝刊各紙では、コメンテーターとして降板するか否かについて解釈が分かれている。番組ウェブサイトには「レギュラーコメンテーター」として玉川氏が引き続き掲載されているが、20日の出演では解説役に徹し、自らの見解をほとんど述べなかった。今後、実質的にコメンテーターとして続投するかどうかは未知数だ。

  • 玉川氏は実質的に「コメンテーター」として続投するのか(写真は東京・六本木のテレビ朝日社屋)
    玉川氏は実質的に「コメンテーター」として続投するのか(写真は東京・六本木のテレビ朝日社屋)
  • 玉川氏は実質的に「コメンテーター」として続投するのか(写真は東京・六本木のテレビ朝日社屋)

「コメンテーター『降板』し現場記者に」? 割れる朝刊各紙の評価

   玉川氏は復帰初日の19日、番組冒頭にスタジオとは別の場所から2分30秒にわたって生出演。謹慎前はスタジオからコメントをしていたが、今後については

「現場に足を運び、取材をし、事実確認をして報告する、その基本に立ち返るべきだと考えた」

と説明していた。20日朝刊の報道ぶりを比べると、これは幅広く解釈できる発言だったようだ。

   サンケイスポーツは

「発言謝罪...コメンテーター『降板』し現場記者に」

の見出しで、玉川氏が「これまでのようなコメンテーターの立場ではなく、現場取材で同番組に携わることを明言した」と報じた。朝日新聞は20日朝刊に「玉川さん出演『取材報告』に」の見出しで、玉川氏が「今後は従来の形でのコメンテーターではなく、取材報告などの形で出演すると番組内で表明した」とした。

   トーンが違ったのが毎日新聞。「改めて発言謝罪」の見出しで

「同社広報部によると、これまでの『レギュラーコメンテーター』の肩書は同じ。今後、自身が取材した内容を報告するという」

などとコメンテーター続投を伝えた。日刊スポーツも「謹慎明け謝罪」の見出しで

「今後もコメンテーターとして番組には出演し、現場取材をしながらスタジオで報告することもあるという」

とした。

5分弱にわたって答弁修正問題を解説

   玉川氏は20日の放送にも出演。全国霊感商法対策弁護士連絡会の阿部克臣弁護士にインタビューしたVTRが1分20秒流れ、その後11分20秒にわたってスタジオから出演した。コメンテーター席ではなく、司会の横にあるパネルの前から発言した。

   玉川氏が説明したのは、宗教法人法に基づく宗教法人への解散命令の要件に関する岸田文雄首相の答弁が、一晩で修正された問題。文化庁は、宗教法人への解散命令の要件について、民法上の不法行為は含まれないとの見解を示してきた。これは18日の岸田氏の答弁も同様だった。だが、立憲民主党の小西洋之参院議員らは、質問主意書や国会審議で、この解釈は違法だと主張してきた。

   宗教法人法の第81条では、裁判所が解散命令を出せる要件のひとつとして

「法令に違反して、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為をしたこと」

を挙げている。この「法令」の定義について、過去の国会答弁や逐条解説では、「他の一般のいろいろな法規に違反するという場合をさしている」「あらゆる法律、命令・条例などを指す」とあるためだ。この矛盾を19日の参院予算委で小西氏から改めて指摘され、岸田氏は一晩で「民法の不法行為も入りうる」と答弁を修正した。

   玉川氏はこの経緯について、5分弱にわたって解説。総じて事実関係を淡々と説明した。「思う」といった表現を用いる場面もあったが、次のように解釈に関する発言で、以前のように持論を展開することはなかった。

「(解散要件に該当するのが)刑法違反じゃなきゃダメだと、ずっと文化庁がそういう風に言っていたんですけど、その方が、元々の部分(国会答弁や逐条解説)から変わっているんじゃないかという風に思いますね」

   この日の放送でコメンテーター席に座っていたのは、弁護士の徐東輝(そぉ・とんふぃ)氏と、木曜レギュラーの石山アンジュ氏だった。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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