阪神・江越大賀、斎藤友貴哉と日本ハム・渡辺諒、高浜祐仁の2対2の交換トレードが成立し、両球団から2022年10月18日に発表された。内野を守れる右の強打者が欲しい阪神と、江越、斎藤の潜在能力を高く評価していた日本ハムの思惑が一致。出場機会が減少していた4選手にとって移籍は大きなチャンスと言えるだろう。
「課題は打撃のコンタクト率を上げること」
江越は阪神ファンから愛された選手だった。外野では俊足を生かした広い守備範囲で強肩を誇り、打っては長打力が魅力だった。16年には4試合連続アーチを記録。身体能力の高さは誰もが認めていたが、打撃で確実性を欠いたのが大きなネックになった。守備固め、代走での起用が多くなり、20年以降は1軍で無安打。今季はプロ入りで最少の24試合出場にとどまった。
阪神で結果を残せなかったが、スケールの大きいプレースタイルはロマンを抱かせる。
日本ハムを取材する記者は「守備力、走力を重視する新庄剛志監督好みの選手と言える。外野の守備は一流です。課題は打撃のコンタクト率を上げることに尽きる。日本ハムは江越の潜在能力を引き出せる自信があるのでしょう。きっかけをつかめば、大化けする可能性はあると思います」と分析する。
江越は阪神の球団公式サイトを通じ、「タイガースファンの皆様、そして関係者の皆様、8年間ありがとうございました。突然のことで少し驚きましたが、自分にとってもチャンスだと思うので、このチャンスをしっかりと生かしたいと思います。満員の甲子園で試合ができ、歓声を聞いた時はすごく鳥肌が立ちましたし、今でも忘れられないです。交流戦で、また元気な姿で甲子園に帰ってくることができるように頑張りますので、今後もご声援をお願いいたします。本当にありがとうございました」とコメントを発表した。
新庄監督の下で、覚醒できるか。(中町顕吾)