トランスジェンダー女性に「女装している男性」 書籍の「配慮に欠ける誤った表現」で出版社謝罪、絶版に

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「差別や攻撃に加担しかねない」

   若林氏は文中の「女装している男性」を「トランスジェンダーの人」に修正するなどの対応を説明。一方で、改訂版の刊行はコストや市場性の課題から難しいとした。また「書籍がすでに時代性やその後の考えや認識の変化を十全に反映できていない」という観点も踏まえ、同書を絶版とし、新規の取り扱いも終了するとした。

   同氏は「ご指摘いただいた本書における瑕疵は、著者はもとより、編集の仕事に携わる者としての不勉強・至らなさを猛省させられるものでした。改めて編集・出版の仕事の責任の重さを感じるとともに、いっそうの緊張感をもって臨む必要を痛感させられた次第です」とし、佐久間氏にも謝罪した。

   また、佐久間氏もnoteの中で「黒鳥社からの連絡を受けて本書を読み直し、トランスジェンダー女性についての偏見を助長し、差別や攻撃に加担しかねない、また現在の自分にとってはありえない表現を使っていた過去に気がついて呆然としました」と振り返り、次のように謝罪した。

「書籍版の発刊の際に気がついて訂正すべきだったところをそれすらも怠り、振り返ることもなくここまで来てしまったこと、傷を与えてしまった人がいるであろうこと、またこの本を手に取り読んだりにすることで間違った知識を得てしまった人がいるだろうことを考えると悔やまれてなりません。ここに深くお詫びをしたいと思います」
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