プロボクシングの前WBO世界バンタム級王者ジョンリル・カシメロ(フィリピン、32)が2022年12月3日に韓国・仁川でWBO世界スーパーバンタム級9位・赤穂亮(横浜光、36)と対戦することが10月17日に発表された。
カシメロ「勝ったら井上尚弥とやりたい」
試合はスーパーバンタム級のノンタイトル10回戦で行われ、カシメロは21年8月のギレルモ・リゴンドー戦以来のリングとなる。一方の赤穂は現在13連勝中でカシメロ戦をステップに3度目の世界挑戦を目指す。
スポーツ紙などの報道によると、17日に都内で行われた記者会見でカシメロはビデオメッセージで試合への意気込みを語った。ビデオの中でカシメロは「勝ったら井上尚弥とやりたい」と世界バンタム級3団体統一王者・井上尚弥(大橋、29)との対戦を望み、「いつも逃げられてるから」と挑発した。
カシメロはWBO世界バンタム級王者時代の21年12月にドバイで同級1位ポール・バトラー(英国、33)と5度目の防衛戦を予定していたが、ウイルス性胃腸炎のため前日計量を欠席し試合が中止となった。
タイトル戦は22年4月に英国リバプールで再設定されたもののカシメロは試合直前に減量目的でサウナを使用し、これが英国ボクシング管理委員会のガイドラインに抵触したため試合は中止となった。代替として同王座の暫定王座決戦が行われ、バトラーが暫定王座を獲得。後に正規王者に昇格した。
スーパーバンタム級で井上戦実現可能性も
カシメロは18日時点でWBO世界バンタム級2位にランクされているが、バンタム級で2度世界戦をキャンセルしたこともあり今後は階級を上げてスーパーバンタム級で王座獲得を目指すとみられる。王座返り咲きに向けた初戦がスーパーバンタム級世界ランカーの赤穂になる。
米国のボクシング専門メディア「ボクシングシーン」(WEB版)は、カシメロ対赤穂の一戦に注目し17日に特集記事を組んだ。
記事ではカシメロが王者時代に井上との対戦が予定されていたものの新型コロナウイルスの影響で延期され、その後対戦が消滅したことを解説。そして井上が12月13日に行われる世界4団体王座統一戦後に階級をスーパーバンタム級に上げた場合、両者が対戦する可能性に言及した。
井上戦実現に向けてカシメロはリングの内外でより多くの規律を示す必要があり、そうしなければチャンスはないと指摘。これに加えて次戦は世界戦でしか負けたことのない赤穂を相手に戦わなければならないと報じた。両者の戦績はカシメロが31勝(21KO)4敗、赤穂が39勝(26KO)2敗2分け。
Wow, what an upset! ??
— Boxing on BT Sport ?? (@BTSportBoxing) November 30, 2019
Johnriel Casimero stops Zolani Tete in the third round!
A huge shot put him down and the South African never recovered!#MidlandsMayhem pic.twitter.com/B4mp5wUSKI