NPBでは通用しなかったロハス&アルカンタラ 韓国→日本の移籍市場に影響も?地元メディア懸念

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   プロ野球阪神のメル・ロハスJr外野手(32)とラウル・アルカンタラ投手(29)の去就を韓国メディアが注目している。

   ロハスJr、アルカンタラともに韓国プロ野球のKBOリーグを経て阪神に入団した選手で21年に来日して2年間日本でプレーした。両者はすでに帰国しており、スポーツ紙などの報道によると今季限りでの退団が濃厚だという。

  • ロハスJr(写真:YONHAP NEWS/アフロ)
    ロハスJr(写真:YONHAP NEWS/アフロ)
  • ロハスJr(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

アルカンタラはKBOリーグ復帰も

   ロハスJrはKBOリーグのKTウィズで17年から4年間プレーし、20年には打率.349、47本塁打、135打点、OPS(出塁率+長打率)1.097をマークし、本塁打と打点の2冠王に輝きシーズンMVPに選出された。阪神には2年契約で入団するも期待された長打は影を潜め、2年通算17本塁打に終わった。

   一方のアルカンタラは大リーグ・アスレチックスからKBOリーグ入り。KTウィズ、斗山ベアーズと渡り歩き、斗山ベアーズ時代の20年には20勝をマークして最多勝利のタイトルを獲得。阪神では先発として期待されたが来日1年目の後半戦に中継ぎに配置転換となり3勝3敗6ホールド。今季は39試合に登板して1勝3敗1セーブ17ホールドだった。

   KBOリーグで活躍したロハスJrとアルカンタラの去就は韓国で注目を集めており、地元通信社「聯合ニュース」(WEB)は、「ロハス、アルカンタラ、並んで阪神退団...KT・斗山に移籍するか」とのタイトルで特集記事を組んだ。

   記事ではアルカンタラの古巣・斗山ベアーズはアルカンタラに決して小さくはない関心を持っていると指摘。来季からチームを指揮する李承燁(イ・スンヨプ、46)監督の意向と、新たに構成されるコーチ陣の判断がアルカンタラの復帰に影響を及ぼすものと見られるとの見解を示した。

   ロハスJrのKBOリーグ復帰に関しては古巣KTウィズが積極的な姿勢を見せていないと伝えた。同メディアの取材に対してKTウィズ関係者は「現在、私たちのチームでは外国人打者アンソニー・アルフォードが活躍をしている」とし、「現在のチームメンバー全員がポストシーズンに集中しているだけに、ロハスに関心を置く状況ではない」と語った。

   スポーツ朝鮮(WEB版)は、「聯合ニュース」とは異なった角度からロハスJrとアルカンタラの特集記事を公開した。

KBOリーグMVPが日本球界で活躍できず

   「テームズ、ロハスJr、アルカンタラの失敗は市場を変えるか」とのタイトルで記事を展開。KBOリーグでシーズンMVPに選出された選手が次々と日本球界で失敗したため、日本における外国人市場が変わっていくのではないかと伝えた。

   記事では今季のロハスJrとアルカンタラの成績に触れつつ、昨季巨人に所属したエリック・テームズ(35)に言及。テームズは大リーグ・マリナーズから14年にKBOリーグのNCダイノスに移籍しチームの主軸として活躍した。15年には首位打者のタイトルを獲得してシーズンMVPに輝いた。

   17年に大リーグに復帰しブルワーズ、ナショナルズを経て20年に巨人に入団。1軍デビューとなった4月27日のヤクルト戦の守備で右アキレス腱断裂の大ケガを負い、手術を受けるため米国に帰国。その後復帰することなくシーズン途中の8月に退団した。

   同メディアはKBOリーグで成功を収めた外国人選手たちは日本球団のラブコールを受けてきたとし、代表的な成功例としてソフトバンクとヤクルトでプレーしたリック・バンデンハーク投手(37)を挙げ、阪神でプレーしたジェリー・サンズ(35)は悪くない活躍で再契約に成功したと解説した。

   しかしロハスJrとアルカンタラの失敗はこのような雰囲気を揺るがしかねず、日本球団の動きをより消極的にする可能性が高いと指摘した。そして日本の球団では、巨額を投じて迎え入れた選手より自ら発掘した成功ケースが増えているなどと解説した。

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