2022年9月30日~10月2日に米プロバスケットボールリーグ(NBA)の日本開催ゲーム「NBA Japan Games 2022」がさいたま市で行われた。スター選手の躍動に会場が沸いたが、ある意味それ以上にバスケファンの度肝を抜いたのが、自動で動く「モップ」だった。
10月1日のイベントでダンサーとのパフォーマンスを行った自動モップは、スポンサーの日産が自動車の運転支援技術を生かして開発したもの。同社の担当者は、ファンの注目がスター選手に集まる中、観客を「裏切る」狙いがあったと説明する。
「モップに自我芽生えてる」「かわいい」
「モップに自我芽生えてる」「魔法みたい」――。こんな声が聞かれたのは、10月1日にさいたまスーパーアリーナで行われた「Saturday Night 2022」での一幕だ。9月30日と10月2日には、八村塁選手が所属するワシントン・ウィザーズと前季のNBA覇者ゴールデンステート・ウォリアーズの試合が行われたが、合間の同日には、両チームの選手やゲストが参加するファンイベントが開催されていた。
パフォーマーによるダンク対決が終わり、白い制服を着た清掃員がモップを持ってコートに登場。次の企画に備えて清掃が行われているのかと思いきや、清掃員がモップを手放した瞬間、4台のモップが勝手にコートを滑り始める。清掃員は制服を脱ぎ捨て、バスケのユニフォーム風の衣装をまとった踊り手に早変わり。自動モップを交え、滑らかなコラボダンスを披露した。
この様子を見ていたツイッター上のバスケファンからは「モップがダンスする時代」「モッパーの仕事が無くなる」と驚きの声が続出。モップが自動で動く様子は数日後にツイッターで拡散され、「まさかモップが自動で動くとは」「かわいい」「うちにも欲しい」「体育館に置いてあったら嬉しい...」などと注目を集めた。
開発したのは、今回のNBA日本開催でスポンサーを務めた日産。モップの正式名称は「ProPILOT MOP(プロパイロットモップ)」だ。日産のPR担当者は10月12日、J-CASTニュースの取材に「日産の先進運転支援技術『ProPILOT 2.0』から発想を得て、開発したもの」と説明する。
「ProPILOT2.0」は高速道路で手を放したまま運転できることなどを特徴とする。19年販売の新型スカイラインから搭載され、現在は「アリア」や「リーフ」「サクラ」「エクストレイル」といった主力車種にも搭載されている。