プロ野球巨人、ロッテ、オリックスでプレーした韓国の「国民的打者」李承燁(イ・スンヨプ、46)氏が、韓国プロ野球斗山ベアーズの監督に就任すると2022年10月14日に複数の韓国メディアが報じた。
3年総額1億8600万円
韓国主要メディア「朝鮮日報」(WEB)によると、3年契約で契約金3億ウォン(約3100万円)、年俸5億円(約5160万円)で総額18億ウォン(約1億8600万円)。KBOリーグ初の7年連続韓国シリーズ進出を果たした名将・金泰亨(キム・テヒョン、55)氏の後任となる。
李氏は高校卒業後の95年にKBOリーグのサムスン・ライオンズに入団。プロ3年目の97年に初の本塁打王のタイトルを獲得すると、99年には韓国プロ野球史上最多となる54本塁打を記録した。以降、数々のタイトルを獲得し韓国代表として00年シドニー五輪で銅メダル、08年北京五輪金メダル獲得に大きく貢献した。
サムスン・ライオンズで9年間プレーした後、日本球界に活躍の場を求め04年にロッテに移籍。06年には巨人に移籍し、11年にオリックスに入団。オリックスで1シーズンプレーし、12年に古巣サムスン・ライオンズに復帰した。韓国、日本で通算23年プレーし、17年に現役を引退した。
「朝鮮日報」は、李氏は現役時代、韓国リーグではサムスン・ライオンズ一筋で「サムスンのスター」というイメージが強いが、斗山ベアーズは李氏を名将・金泰亨監督の後を引き継ぐ司令官として適していると判断したと伝えた。
斗山「李氏の指導者としての哲学とビジョンに共感」
斗山ベアーズは「李承燁のネームバリューではなく、指導者としての哲学とビジョンに共感した」として、「ベテランと若手の新たな構築を通じて斗山ベアーズの跳躍を導く適任者であると判断した」と明かしたという。
李氏は監督未経験でありながら球団の破格待遇が期待の高さを物語っている。スポーツメディア「スポーツソウル」(WEB版)は、「総額18億ウォン(約1億8600万円)の契約は新人監督として歴代最高の待遇である」と伝えた。
「スポーツソウル」によると、これまでの新人監督の最高は投手として中日でプレーした宣銅烈(ソン・ドンヨル、59)氏で、04年末にサムスン・ライオンズと5年総額15億ウォン(約1億5400万円)の契約を結んだ。これを李氏が18年ぶりに更新した。
斗山ベアーズは10月18日に本拠地・蚕室野球場で李氏の新監督就任式を行う。