プロ野球横浜ベイスターズ、日本ハムでプレーした野球解説者の高木豊氏(63)が2022年10月13日にユーチューブチャンネルを更新し、12日に神宮球場で行われたクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ、ヤクルト対阪神戦を解説した。
「原口の必死さを考えたらこの三振はないよな」
試合はヤクルトが初回2死1、2塁のチャンスにオスナ(29)がレフトスタンドに叩き込み3点を先制。続く2回、3回とそれぞれ1点を追加しリードを広げ、7回にはサンタナ(30)がバックスクリーンへの2ラン。投手陣は阪神打線に9安打を許しながらも1点に抑え7-1で快勝した。
高木氏が注目したのは3点ビハインドで迎えた2回阪神の攻撃だ。先頭・大山悠輔(27)が2塁打で出塁し無死2塁のチャンスを演出。続く原口文仁(30)はフルカウントから5球ファウルで粘るも最後はハーフスイングを取られて空振り三振。後続の佐藤輝明(23)、糸原健斗(29)が打ち取られ得点の機会を逃した。
高木氏は原口がハーフスイングの判定を受けたシーンを振り返り、「明らかに振ってない」と主張し、「原口も怒ったけど、そりゃ怒るわ」と同情した。
さらに「これが三振じゃなくてフォアボールであればノーアウト1、2塁。それで迎える佐藤は怖かったと思う。原口の必死さを考えたらこの三振はないよなと思った。明らかにVTRでも振ってない。完全に止まってる。ここがひとつの阪神の流れを切るジャッジだった」との持論を展開した。
「阪神は9安打を打っている感覚がない」
高木氏は試合を中継したCS放送「フジテレビONE」で解説を務め、直接現場でこのシーンを見ており、その解説時にもハーフスイングを否定していた。インターネットではハーフスイングの判定をめぐり様々な意見が飛び交い物議を醸した。
阪神は絶好の反撃のチャンスを逸し、ヤクルト先発・小川泰弘投手(32)の前に5回まで得点することが出来なかった。6回に島田海吏(26)のタイムリーで1点を返すもこれが精一杯。ヤクルトの7安打を上回る9安打を放ちながらも1得点に終わった。
高木氏はこの日の阪神の攻撃陣について「(阪神は)9安打を打っているが、見ていて9安打を打っている感覚がない。連打がない」と指摘し、「中野と近本がDeNA戦は当たっていたが、2人ともダブルプレーを打っている。ヤクルトの守備も見事だったが、中野、近本がチャンスメイクしていかないとちょっと苦しい」との見解を示した。
13日に神宮球場で予定されるファイナルステージ第2戦は、ヤクルトがサイスニード投手(30)、阪神は藤浪晋太郎投手(28)が先発のマウンドに上がる。