韓国プロ野球が2022年10月11日に今季レギュラーシーズンの全日程を終了し、個人の各タイトルがそれぞれ確定した。
韓国メディアの注目を集めたのが元広島カープの選手でサムスン・ライオンズに所属するホセ・ピレラ(32)だ。
安打数はわずか1安打差
韓国リーグ2年目のピレラは序盤から好調をキープし、8月30日時点で152安打、打率.347、23本塁打、87打点、83得点、出塁率.421、長打率.598を記録。安打、打率、得点、出塁率、長打率の5部門でトップに立っていた。
本塁打では2位、打点では3位につけ盗塁12個(17位タイ)を記録。打撃面すべてをハイレベルにこなす万能型選手として注目を浴び、地元スポーツメディア「スポーツソウル」はピレラがMVPに選出される可能性があると伝えた。
シーズン終盤まで激しいタイトル争いが繰り広げられ、ピレラは102得点を記録し最多得点のタイトルを獲得。打率.342、192安打、109打点、出塁率.411、長打率.565、28本塁打はそれぞれリーグ2位の記録で、あと一歩のところでタイトルに手が届かなかった。打率は首位と7厘差、安打数はわずか1安打差だった。
ピレラとタイトル争いを演じたのはキウム・ヒーローズに所属する李政厚(イ・ジョンフ、24)だ。李はかつて中日ドラゴンズに所属した李鍾範(イ・ジョンノム、52)氏を父に持ち、韓国プロ野球界の期待の星。昨季は打率.360で首位打者のタイトルを獲得した。
韓国メディア「ほとんどの打撃部門でイ・ジョンフを脅かした」
李は今季、驚異的な数字を残して打撃部門の5冠を達成。打率.349、193安打、113打点、長打率.575、出塁率.421をマークし、本塁打は自身のシーズン最多を更新する23本を記録してリーグ5位に食い込んだ。複数の地元メディアが今季のMVP最有力候補に挙げている。
惜しくも最多得点のみのタイトルに終わったピレラだが、今季は守備でもチームに貢献。「スポーツソウル」によると、昨季は足の負傷のためほとんどが指名打者としての出場だったが、今季は昨季よりも守備イニング数が約3倍となったという。
同メディアは8月31日に公開した記事の中で「かつてこれほどの外国人選手がいただろうか」と最大級の評価を与えており、地元メディア「NEWSIS」(WEB版)は12日に公開した記事で「ピレラはほとんどの打撃部門でイ・ジョンフを脅かした」と伝えた。
ピレラは大リーグ・ヤンキース、パドレスなどでプレーし19年オフに広島に入団。来日1年目に打率.266、11本塁打34打点2盗塁をマークするも20年シーズン限りで退団。翌21年にKBOリーグのサムスン・ライオンズに移籍した。21年シーズンはチームの主力として140試合に出場して158安打、打率.286、29本塁打、97打点、OPS (出塁率+長打率)0.854を記録した。