プロ野球阪神の元投手で野球解説者の下柳剛氏(54)が2022年10月11日にユーチューブチャンネルを更新し、阪神のドラフト戦略について自身の見解を示した。今年のドラフト会議は20日に行われる。
「阪神ファンも右の強打者を欲しがっている」
今年のドラフト会議の目玉となるのは、高校通算68本を誇る高松商・浅野翔吾選手だ。複数の球団が競合するとみられ、スポーツ紙の報道によると阪神の1位指名が有力視されている。
下柳氏は「阪神ファンも右の強打者を欲しがっている。高校生のパワーヒッターを連れてきて成長させるというのが理想」とし、「高卒から伸びてくる選手がなかなかいないからここで一発起死回生。高卒からガンと鍛えて大きいのを打てる選手を取りましょう」と提言した。
下柳氏が大砲として獲得を希望するのが右打者でスイングの強い「あんこ型」タイプの選手だ。
「おかわり君(西武・中村剛也)とかどすこい(西武・山川穂高)とかロッテの井上(晴哉)君。ああいうタイプで思い切り飛距離が出ますよという奴をひとり取ってほしいんだけどな。井上(広大)君を取ったけどちょっと出てこないし、スイングに迫力があるようなあんこ型の子をひとり思い切って取ってほしい」
そして「ピッチャーは育成がうまくいって若手がどんどん出てきてくれるから大きいのを打てる奴をひとり連れてきたら大山(悠輔)にも刺激になるし、佐藤(輝明)にも刺激になってガツンと打てるようになってくるかもしれない」と期待を寄せた。
「どっしりガツンって振れる子を連れてきてほしい」
下柳氏はあんこ型の打者を欲する理由を次のように説明。「(ヤクルトの)村上(宗隆)もどっしりしてる。(巨人の)岡本(和真)もどっしりしてる。そういうタイプの選手が阪神にはいないから、どっしりガツンって振れる子を連れてきてほしい。スカウトの腕の見せ所だと思う」との見解を示した。
今年のドラフト会議で下柳氏が注目するのが日本航空石川高の内藤鵬選手だ。内藤選手は高校通算53本塁打をマークする右投げ右打ちのスラッガー。180センチ、100キロの恵まれた体から本塁打を量産してきた。今年のドラフト会議では注目選手のひとりで、報道によると本人は「どの球団でも行く」との意思を示しているという。
下柳氏は内藤選手のスイングスピードを高く評価し、「ええやん、あんこ型で。ええやん。ええやん。なんか顔も愛嬌があって」と猛プッシュ。さらに「最初、真っすぐのスピードに慣れさせていけば、木(のバット)に慣れてくれるのがちょっと時間かかるけどいけるんちゃう?サード。村上もサードやし対抗して」と興奮気味に語った。
動画の中で公開した下柳氏のドラフト戦略は、1位浅野翔吾(高松商)、2位内藤鵬(日本航空石川)。3位、4位は共に投手で5位は内野手、6位は外野手だった。下柳氏は最後に「ドラフト戦略は難しいとは思うけどスカウトの皆さん、腕の見せ所でございます。頑張ってください。どうしてもあんこ型右のパワーヒッターの高校生をどうしてもひとり取ってほしい」と改めてアピールした。