満塁サヨナラ機で併殺負けのDeNAは「ベンチが優柔不断」 元コーチが采配疑問視「なぜ送らなかったのか」

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   プロ野球セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第3戦が2022年10月10日に横浜スタジアムで行われ、阪神がDeNAを3-2で破りファイナルステージ進出を決めた。

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9回1死満塁チャンスも併殺打で試合終了

   試合はDeNAが宮崎敏郎(33)のソロ本塁打で先制し、3回には阪神先発・才木浩人投手(23)の暴投で1点を追加した。2点を追いかける阪神は4回2死走者なしから佐藤輝明(23)がバックスクリーン右に放り込み1点差とした。

   阪神は6回に無死2塁のチャンスに近本光司(27)がタイムリーを放ち1点を返すと、1死2塁の場面で原口文仁(30)がレフト前に逆転のタイムリー。9回には1死満塁のピンチを迎えたが、湯浅京己投手(23)がしのぎ阪神が3-2で勝利した。

   この日最大の見せ場となったのが1点ビハインドで迎えた9回DeNAの攻撃だ。先頭・牧秀悟(24)がレフト前ヒットで出塁。続く宮崎は空振り三振に倒れるもソト(33)が四球、オースティン(31)のセンター前ヒットで1死満塁のチャンスを迎えた。

   一打サヨナラのチャンスにベンチが動き、藤田一也(40)を代打に起用。藤田は湯浅の初球、152キロのストレートをたたいてセカンドゴロ。これを前進守備の2塁手小幡龍平(22)がさばいて4-2-3のダブルプレーが成立し試合終了となった。

   この試合を中継したラジオ番組「ショウアップナイタースペシャル クライマックスシリーズ セ ファーストステージ第3戦 DeNA-阪神」(ニッポン放送)で解説を務めた横浜ベイスターズの元コーチ、野村弘樹氏(53)がDeNAの9回の攻撃を分析し持論を展開した。

「昨日の宮崎は送りバントしているわけですから」

   野村氏が疑問視したのは無死1塁の場面。打席の宮崎は2ボールからストライクを2球見逃し最後は空振り三振。バントで送ることなくヒッティングに出て好機を生かせなかった。

   野村氏は宮崎が2ボールからのストライクを見逃すと「(バントをする)素振りがないんですよね。同点にしなければいけないんですよ。同点にすれば逃げ切れる可能性もあるわけなんです」と指摘。1勝1敗にもつれ込んだ第3戦は、DeNAは引き分け以上、阪神は勝利でファイナルステージ進出が決まる状況だった。

   そして続くストライクも見逃して2ボール2ストライクと追い込まれると「宮崎も迷っているんだと思う。逆方向に打たないとならないのか。ここはベンチが優柔不断なんだと思います。昨日の宮崎は送りバントしているわけですから」と説明し、「送って次のソトでしょ。勝負強い大和でしょ。送らないといけないと思いますよ」と強調した。

   結果、宮崎が空振り三振に倒れると、野村氏は「なぜここで送らなかったのかというところなんですよね。同点でいい。タイガースなら分かるんですよ。同点ではダメですから」と解説し、「こうなるとソトの長打でもなかなか帰ってこれない、牧じゃ。ただセカンドにいれば長打だと同点になるわけですよ。逆に1塁ということはソトのゲッツーも怖い」と分析した。

   結局ソトは四球を選び、1死1、2塁のチャンスにオースティンがセンター前にヒットを放つも2塁走者の神里和毅(28)がホームに帰れず、続く藤田の併殺打で試合終了。DeNAがファイナルステージ進出を逃した。

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