「障害者手帳があって本当に良かった」 どんな場面で使う?手足3本失った男が感じるありがたみ

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電車の優先席、手帳見せれば「簡単に教えられる」

   生活の中でも、たとえば電車やバスで優先席に座っている時、仕事でスラックスなどを履いていると、一見して足がないと分からない場合があります。僕は障害を割とオープンにしているので、ズボンをまくって義足を見せることもできるけど、もちろん直接見せたくない人もいるし、外見上は障害があると気付かれづらい人もいます。

   そういう時に障害者手帳を見せれば、障害があることを簡単に相手に教えることができます。自分の障害を理解してもらったり証明したりするのに、手帳があると便利だろうと思います。

   僕個人としては、障害を理解してもらい、受け入れてもらうには、自分から知ってもらわないといけないという考え方で、そのためにも障害者手帳の存在はありがたいです。一方で、手帳をあえて持たない人、手帳を持っていることを隠したい人もいるとよく聞きます。それは十人十色いろんな考え方があって、何が正しいというわけではありません。プライバシーの問題もあるだろうし、障害の種類や程度、置かれている状況もみんな違います。

   僕も手足を失った当初、障害者手帳自体は隠していなかったけど、長袖・長ズボンを履いて手足を見せないようにしていた時期がありました。それでも僕自身の経験としては、その後障害をオープンにできた先に、仕事や生活をする上で支えてくれる制度・サービスが思っていた以上に多くありました。

   手足が3本なくなった直後、この先の人生は絶望的だと思っていました。その中で、色々なメリットを受けられる障害者手帳があって本当に良かったと思うし、手帳が無ければ困ったと思います。

(構成:J-CASTニュース編集部 青木正典)

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