「北海道まるごとフェアinサンシャインシティ2022」の物産展に、参加していない札幌の名物屋台「大通公園とうきびワゴン」を思わせる出店予告があったという指摘を受け、物産展公式サイトの表記が訂正されたことが分かった。主催者は2022年10月7日、取材に対して「深く反省しております」として謝罪した。
問題視されたのは物産展の飲食ブースのひとつ、「札幌とうきびワゴン」。大通公園とうきびワゴンがツイッターで6日、同店と無関係にもかかわらず、予告の表記が誤認を招くと糾弾していた。主催者は「偽装や成りすまそうといった意図はございません」としている。
「わたし存じ上げないんですが。どちらにあるんです?」
フェアは東京・池袋の商業施設「サンシャインシティ」で10月7〜11日に開催される。
騒動の発端となったのは、大通公園とうきびワゴンによる6日朝のツイート。同店は「焼きとうきび」や「茹でとうきび」などで長らく愛される屋台だ。物産展の札幌とうきびワゴンに関して「一切関係ありません」と注意喚起した。
加えて添付画像では、物産展公式サイト上のガイドマップから当該店舗の箇所を抜粋。「焼きとうきび」や「蒸しとうきび」などの商品紹介と併せて大通公園の写真が掲載されており、謳い文句は「なまら美味しい!!札幌名物が登場!!」となっている。本家の1本300円に対し、こちらの「焼き」は450円。
投稿文で「札幌名物 札幌とうきびワゴンて、わたし存じ上げないんですが。どちらにあるんです?」と怒りを滲ませると同時に、メッセージ画像で下記のように訴える。
「あたかも大通公園とうきびワゴンが出店すると捉えられる表示は、偽装と言っても過言ではないのではないかと考えており、主催者側にはご来場者様に誤解を与えない表示への変更、ホームページの訂正を求めて連絡済みです」
その後、同日夕ごろ、公式サイトが訂正されたと報告。ガイドマップには「※こちらのブースは、大通公園とうきびワゴンとは、全く関係ありません」と注釈があり、「札幌名物」の一文は見当たらない。
一連の投稿にはツイッターで「間違えて行ってしまうところだった」「道民でも勘違いするわ...」といった声が寄せられたほか、指摘された物産展のワゴンに対して「これはダメよ。とうきびワゴンって言ったら大通公園だよ。これなら大通公園に出てるのが東京に行ってんのかと思っちゃう」などの声があがり物議を醸した。
事実関係について、 J-CASTニュースは主催者に対し、サンシャインシティ広報を通じて取材を申し込んだ。実行委員会のなかで主導しているという一般社団法人北海道商工会議所連合会が7日に答え、ガイドマップなど公式サイト上の表記について、大通公園とうきびワゴンの問い合わせを受けて変更したと事実を認めた。
「主催者として、大通公園とうきびワゴンを想起させる表現を使用したことを深く反省しております」
「偽装や成りすまそうといった意図はございません」
大通公園とうきびワゴンの要請に応じた理由は、下記のように説明した。
「大通公園とうきびワゴン様より『大通公園とうきびワゴン』という名称は一般に浸透しており、『大通公園』の名称を使わずとも『○○とうきびワゴン』と告知すると誤解を招く、というご指摘を受け止めたためです」
会場における対策としては、店名看板の表記を「北海道とうきび」に変更するとともに、大通公園とうきびワゴンと無関係である旨の案内文を会場入口や店頭で掲出しているとする。
先の投稿にあった「偽装」とする見方については、
「偽装や成りすまそうといった意図はございません」
と弁明。「しかしながら、『大通公園とうきびワゴン』を想起させる表現を使用したことは反省しております。申し訳ございません」と謝罪を重ねた。