配管トラブル防止の観点からも「ふき取り」が大事
同じく絵具販売で知られるターナー色彩(大阪市)も、節水などの観点からまずは拭き取ることを推奨している。余った絵具などを大量に廃棄する場合は、環境面のみならず配管の詰まりなど他のトラブルの原因にもなりかねないとして、「下水に直接ながさず、必ず紙やウェスの上で乾燥させる、または市販の凝固剤などで処理を行ったのち、各自治体のルールに従って廃棄頂くようにお願いをしております」という。
洗浄については自治体の指導に基づく対応が前提だとしたうえで、次のように説明した。
「一般のご家庭や教育現場にて筆やパレットに付いた少量の絵具を洗浄する場合は、下水に流していただいても環境面に対して大きな負荷を掛ける恐れはないと考えております。
ご使用後、パレットに残った絵具の量が多い場合は、紙やウェスなどで拭き取ったのち洗浄することで水の使用量も削減できますので、よりエコにつながるかと思います。
排水することに抵抗があるユーザー様に対しては、紙やウェスで拭き取ったのち乾燥させてから廃棄するなど、他の方法での洗浄をご提案させていただくこともございます」
また刷毛やローラーなどで塗ることが多い塗料(ペンキなど)の場合は、絵画などで使う一般的な筆と比べて含有量が多くなる。ターナー色彩は、全て水で洗い流すとなると水が大量に必要になるとして、下水への負荷や水資源を有効に使うという観点からも、可能な限り紙やウェスで拭き取ってから、最終的に水洗いするのが望ましいという見解を示す。また塗料製品は用途によって含まれている成分が異なることがあるとして、捨てる時は各自治体のルールに従うよう呼び掛けている。