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「通勤にはランウォーク」の声 スポーツ用品大手が開発した「走れるビジネスシューズ」が支持されるワケ

提供:株式会社アシックス

   「スニーカー履いてるみたいな感覚で感動」「本当に足への負担が少ない!」――スポーツ用品メーカー・アシックス(神戸市)が展開するビジネスシューズに、驚きの声が寄せられている。

   利用者に好評なのは、アシックスの「ランウォーク」シリーズ。同社の説明によれば、ビジネスで活躍するフォーマルなデザインでありながら、ランニングシューズのような高い機能性を有するという。

   スポーツ用品メーカーが生み出した「走れるビジネスシューズ」の強みに迫った。

利用者に好評なアシックスの「ランウォーク」
利用者に好評なアシックスの「ランウォーク」

アシックスが「ビジネスシューズ」を開発した理由

   そもそも、スポーツ用品のイメージが強いアシックスがビジネスシューズを開発したのはなぜか。その歴史は1976年に遡る。創業者の鬼塚喜八郎氏の体験がきっかけだ。

   国際的スポーツ大会の開会式を観覧した際に、選手団の衣装に注目したという。ブレザー姿にトレーニングシューズを履いていることに違和感を覚えたそうだ。

   鬼塚氏は「ブレザーに合う靴をつくりたい」と思い立つ。

   しかし当時の革靴といえば、硬い上に重く、「我慢する」というイメージの強いものだった。そこで同社が目指したのが、スポーツシューズのような履き心地をもった革靴の開発だ。走れるカジュアルな革靴など、これまでの印象を覆す製品を生み出し、展開していった。

   そして1994年には、機動性と快適性を備えたビジネスシューズ「ランウォーク」シリーズを発売した。

アシックスウォーキングの軌跡

   シリーズ誕生から20年以上が経った。さまざまな場面で活躍する現行モデルが、「ランウォーク WR819P」だ。

   ランニングシューズに用いられる素材を使うなど、同社の培ってきたノウハウを注ぎ込み、履き心地や歩きやすさを追求した一足だ。アッパーのライニングには防水透湿性に優れたゴアテックスファブリクスを用いているため、雨の日でも快適に歩くことができる。

ビジネスで求められる品格と高機能性を両立した「ランウォークWR819P」
ビジネスで求められる品格と高機能性を両立した「ランウォークWR819P」

   ビジネスはもちろん、冠婚葬祭などフォーマルな場面でも使える内羽根ストレートチップデザインを採用。ビジネスシューズとしての品格を保ちながら、スポーツシューズさながらの高機能性を実現している。

ランウォーク「WR819P」を詳しく見る

   いったいどのような技術が用いられているのか。ウォーキング企画開発部でランウォークを手掛ける西川雅俊さんに取材した。

走れるビジネスシューズのしかけ

ウォーキング企画開発部の西川雅俊さん
ウォーキング企画開発部の西川雅俊さん

   西川さんによるとランウォークの大きな特徴は、一般的なビジネスシューズにはない「ミッドソール」があること。靴と地面の接地面「アウターソール」と足との接地面「インナーソール」(中敷)の間にある。

   従来であれば、ミッドソールを入れると、その分ソールが重くなってしまう上に、厚みが増すことでビジネスシューズらしいシルエットが崩れてしまう。

   しかしアシックスはこの部分に、独自開発したスポンジ「SPEVA(スピーバ)」を採用。ランニングシューズなどに用いられる素材で、クッション性と反発性に優れる。

「ランウォークシリーズはミッドソールにスポンジを用いていますが、品格を保つために外からはスポンジ面を極力見せないようにしています。例えばWR819Pのソールは10ミリほどの厚さがありますが、外観は8ミリに見えるようデザインしました。
この設計により、ビジネスシューズらしいデザイン性と機能性の両方を実現しています」

   かかと部に内蔵された衝撃緩衝機能「GEL」、中敷のオーソライトも、スポーツシューズに採用している素材でやわらかな履き心地を支える。アウターソールのかかと部に用いられた「AHAR(エーハー)ラバー」は、アシックスが開発した耐摩耗性に優れた素材だ。ラバーのすり減りを抑え、製品寿命を長持ちさせるためビジネスシューズに応用された。

ミッドソールには優れたクッション性を発揮するスピーバを採用し、かかと部には、衝撃を和らげる素材「GEL」を搭載。外観を損なわずに足への負担を軽減した。
ミッドソールには優れたクッション性を発揮するスピーバを採用し、かかと部には、衝撃を和らげる素材「GEL」を搭載。外観を損なわずに足への負担を軽減した。

   西川さんは、著しいスポーツシューズ技術の進化をビジネスシューズに取り入れられるのがアシックスの強みだと述べた。

   しかし、どれほど高機能な靴であっても、自分の足の形に合わなければ快適な履き心地は実感できない。靴の中で足の位置がズレてしまうと、姿勢を崩したり、足への負担が大きくなることもある。靴への負担も大きいため長持ちしづらくなってしまう。

西川さんは「自身の足の正確な状態を知ることが重要」と述べる
西川さんは「自身の足の正確な状態を知ることが重要」と述べる

   西川さんは、気に入った靴を長く快適に履き続けるためにも、自身の足の正確な状態を知ることが重要だと述べる。

その他のランウォークを見る

自分の「足」について知ることが重要

   2017年アシックスが調べたところによると、男性では61人中32人、女性は93人中31人が適切でない靴選びをしていたという。

「多くの人が自分の足についてよく知りません。私自身、靴業界に入って初めて知ることがたくさんありました。
眼鏡のように定期的に状態を確認し、自分の足を知ることでよりフィットする靴をお選びいただけます」

   アシックスウォーキング・アシックスランウォーク直営店では、無料で3次元足形計測を実施している。足の長さだけでなく、足の周囲や土踏まずの高さ、かかとの傾き、親ゆびの角度などを測ることで、自分の足に合う靴を提案してもらうことができる。

アシックスランウォークギンザ
アシックスランウォークギンザ

   例えば、多くの人の足裏はアーチ状になっている。長時間歩き続けたり、歳を重ねたりしてアーチがつぶれてしまうと、足が本来もっているクッション性が失われ足の負担が大きくなってしまう。
自身の計測データをもとに、直営店でセミオーダー中敷を作製することで、アーチをサポートし、さらにフィット感を高めることも可能だ。(有料/対応できない靴もある)

   ランウォークをめぐっては、SNSや公式通販サイトに「オーダーメイドのようにフィットしました」「徒歩通勤を始めてからアシックスのランウォーク一択になってしまった」といった声も寄せられている。購入者からはセミオーダー中敷のサービスも好評だという。

実際にSNSに投稿された口コミ(一部抜粋)
実際にSNSに投稿された口コミ(一部抜粋)

   足の状態は常に変化する。西川さんは、足に不調を感じたら何度でも気軽に3次元足形計測サービスを利用してほしいと呼び掛ける。

   このように、快適な歩行体験をサポートする体制も充実したランウォーク。「革靴は重くて足への負担が大きい」という印象を覆す一歩を踏みだそう。

詳しくはアシックス公式サイトから


(J-CASTニュース編集部 瀧川響子)