俳優の本田翼さん(30)が司会を務めるトーク番組「ゲームゲノム」(NHK総合)の第1回が、2022年10月5日に放送された。
同番組は公式サイトによると、「ゲームを『文化』として捉え、名作の魅力を深堀りする教養番組」。放送は全10回で、初回となる5日はゲストに俳優の山田孝之さん(38)とゲームクリエイターの上田文人さんを招き、上田さんが制作した「ワンダと巨像」(2005年)と「人喰いの大鷲トリコ」(2016年)を紹介。本田さんはかねてからゲーム好きを公言しており、これら、2つのゲームについて司会者として2人に質問していく本田さんの姿に注目が集まった。
「ゲームクリエイターになったきっかけなどを聞いてもいいですか?」
3人によるトークが始まると、本田さんは上田さんに「ゲームクリエイターになったきっかけなどを聞いてもいいですか?」と質問。これに対し、上田さんは、最初からゲームクリエイターを目指していたわけではないものの、「自分の作品と呼べるようなものを作りたい」という思いと、元からゲーム好きだったことなどが混ざり合った結果、「気が付いたら、ゲームクリエイターになっていた」と説明した。回答を聞く本田さんは時折うなずくなど、上田さんへの関心が尽きない様子がうかがえた。
上田さんの話が終わると、話題は「ワンダと巨像」についてのものになった。作中の画面を引用しつつ、同ゲームが16体の巨像を倒すゲームであることを説明するVTRが終わると、本田さんは山田さんに対し、「最初、巨像と戦う時、山田さんはどう感じました?」と、ユーザーの観点から同作がどのように見えたかを質問。これに対し、山田さんは同作の難易度は非常に高いとうなりつつ、なかなか巨像を倒せないでいるうちに人間の弱さが見えてくると説明。「何で、俺、出来ないんだよ!」といった無力感にさいなまれ、嫌というほど自分の弱さを見せつけられた気分になったと明かした。
再びVTRを挟むと、今度は同作が巨像を倒す際に、ユーザーが罪悪感を覚えるように設計したとの説明が上田さんからあった。「(敵を)倒すことが当たり前のことになってていいのかっていう気持ちを持たせるってことですよね」と質問する本田さんに対し、上田さんは、ゲームとはともすると敵を倒す爽快感ばかりが追求されがちであると指摘。その上で、「果たしてそれでいいんだろうか、みたいなことは(ワンダと巨像の制作)当時、考えていて」と、制作時の胸中を説明。上田さんの話が終わると、本田さんは同作をプレイすることによって正義とは何かを考えるようになったと明かしたのだった。