北海道新聞社は2022年10月5日、日刊紙「道新スポーツ」の紙面発行を11月30日で休止すると発表した。今後はデジタルに注力する。
「西日本スポーツ」も23年3月31日で紙面発行を休止すると発表しており、今後他社も選択と集中を迫られそうだ。
芸能ニュースは扱わない
道スポは1982年に創刊した。「スポーツや文化、レジャーの報道を通して、道民の明るく健全な生活の発展に貢献する」を基本理念に、北海道日本ハムファイターズ、北海道コンサドーレ札幌、レバンガ北海道など地元のプロスポーツ報道を強みとした。
北海道新聞社は、休止理由を「創刊40年を迎えたことを機に、紙面発行にピリオドを打ち、より速報性があり、スポーツファンの皆さまと双方向につながることのできる北海道新聞社のメディアとして、これまで運営してきた道新スポーツのサイトを一層充実させていくことにいたしました」と説明する。
道スポは競合他社に遅れること22年4月、ニュースサイト「DOSHIN SPORTS」を開設していた。
道スポは北海道のスポーツに特化していく方針で、大手スポーツ紙のように芸能ニュースや競馬・競艇情報は原則扱わないとする。「当面はどなたでも無料でお読みいただけます」としており、将来的には読者課金も視野に入れているとみられる。
紙の事実上の廃刊をめぐっては、西日本新聞社の「西スポ」も22年9月に発表していた。23年3月末で発行休止する。やはりデジタル移行に舵を切る狙いで、「人気のプロ野球福岡ソフトバンクホークスをはじめ多様なスポーツ情報を一段と速く、生き生きと報じるとともに、広くファンとつながる機能も強化します」と意気込んでいる。