文化庁「マスクを必ずして下さいとは通知していない」
合唱時のマスクをルールにしていることについて、NHKの広報局は10月4日、J-CASTニュースの取材に対し、その理由を次のようにメールで説明した。
「NHK全国学校音楽コンクールは、学校における児童・生徒の音楽活動の成果を発表する場として実施しています。文部科学省のガイドラインで合唱活動の際はマスク着用とされていることや、専門家の助言等をふまえて、NHK全国学校音楽コンクールでは、感染対策としてマスク着用を統一ルールとしています」
Nコンでは、10月8・9・10日に、東京都渋谷区内のNHKホールで全国コンクールが行われ、Eテレでも生中継される。
このときの対応について、広報局は、「全国コンクールにおいても、マスク着用で歌唱していただきます」と答えた。
文科省のガイドラインが具体的に何を指すのか、NHKの回答では明確にされていない。合唱での感染防止を進める文化庁の学校芸術教育室は4日、取材に対し、このガイドラインは、4月1日に8回目の改訂版が出た「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル」を指しているとした。
そこでは、「合唱をする際には、マスクを原則着用する」とし、児童・生徒ら同士の間隔は、マスクをしていても、最低1メートル、できるだけ2メートル開けるようにとある。
しかし、文化庁では、その適用について、こう説明した。
「各地域の感染レベルに応じて、マスクを推奨していますが、一定の距離を取っていればいいとしており、マスクを必ずして下さいとは通知していません。マスク着用について、ガイドラインのせいにされるのは困ります。マスク着用を求めているとすれば、認識が古いのではないでしょうか。NHKでは、『合唱をする際には、マスクを原則着用する』との文面から、着用した方がいいと判断したのではないかと思います」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)