「創刊100年という節目の年をもって...」
「アニメと土木」(18年12月号)は、人気アニメ『転生したらスライムだった件』の登場人物が表紙を飾り、原作者へのインタビュー記事「内に秘めるは土木屋の"矜持"-土木の視点から『転スラ』を読み解く-」を掲載した。
そのほか、「『化物語』と道路標識について」「パトレイバーに見る新橋駅」などアニメを入り口とした土木関連記事を多数揃え、発売前重版が決まるなど反響が大きかった。
それ以降も、ユニークな特集を次々と世に送り出した。
「甲子園球場の成り立ちとグラウンド整備」(野球と土木、19年4月号)
「まちづくりと妖怪-水木しげるロード-」(妖怪と土木、20年10月号)
「2019 対スコットランド戦を成功に導いた鶴見川多目的遊水地」(ラグビーと土木、20年12月号)
「中村哲医師とアフガニスタン東部での『緑の大地計画』」(農と土木、21年7月号)
「『愛の不時着』にみる恋と土木」(恋と土木、21年9月号)
「メタバース技術研究所―フィジカルとサイバーの狭間で―」(双子と土木、22年5月号)
「温泉の探し方と掘り方」(温泉と土木、22年9月号)
しかし、2022年12月号で休刊が決まった。理工図書は9月28日、
「雑誌市場が加速度的に縮小する中、毎月発行を維持することが困難となり、創刊100年という節目の年をもって、一定の役割を終えたという断腸の思いで休刊することを決意いたしました」
と事情を明かし、「雑誌休刊後も、弊社では引き続き教科書をはじめ様々な書籍発行を通じて社会の発展に寄与して参ります。長きにわたりご協力、ご支援下さいました皆様に、心より厚く御礼申し上げます」としている。休刊後も、バックナンバーの販売は続ける。