デザートバイキングが楽しめる飲食チェーン「スイーツパラダイス」の店舗で、人気ゲームのコラボグッズ目当てに大量に食べ残す客がいたと、ツイッターに写真が投稿された。
食べ物を粗末にするとは作った人がかわいそうだ、などとネット上で意見が相次いでいる。このスイパラの店長は、「ほとんどのお客様はマナーがいいが、今後はチェックを強化していきたい」と取材に説明した。
店員からは、「いないね...どうしよ」といった会話が
アジの開きやおでん、から揚げ2つ、あんみつ、モンブランケーキ2つ、ミルクティー2つ、牛乳2つ...。
2人用のテーブルには、こんな食べ物や飲み物がギッシリ置かれている。それも、ほとんど手つかずの状態だ。
この写真は、2022年9月28日にツイッターで投稿された。
井上商事(大阪市)が運営するスイパラでは、この日から10月31日まで人気ゲーム「原神(げんしん)」のコラボカフェを全国10店舗で始め、作中でおなじみの料理を再現したメニューを提供している。料理には、ゲームの各キャラクターをデザインしたコースターなどのグッズが付いてくる。
写真投稿者は28日、友人と店に来て、グッズ目当てでほとんど食べずに帰った客がいたとツイッターで明かした。ツイートによると、投稿者が気づくとこの客はいなくなり、その後も店員がこの客のテーブルへコラボメニューを運んできた。店員からは、「いないね...どうしよ」といった会話が漏れていたという。投稿者は、大量にグッズを持って行ったことから、転売目的の可能性もあるのではないかとした。
投稿は、2万件以上リツイートされており、「これって廃棄になるのかな...」「食べ物もったいない」「作った店員可哀想すぎる」といった意見が寄せられている。
投稿した愛知県在住の男子大学生は29日、J-CASTニュースの取材に応じ、28日15時過ぎに、名古屋市内のスイパラ名古屋スパイラルタワーズ店を訪れて、大量の食べ残しを目撃したと話した。
「せっかく作ってお出ししたので、大量に食べ残すのは止めて」
「隣のテーブルには、20~30代ぐらいの女性客が1人でいました。次々とメニューが運ばれてくるのを見て、すごくいっぱい食べる大食いの人なのかなと最初は思いました。この方は、僕らより先に来ていて、僕らは、制限時間いっぱいまで席にいたので、食べずに帰ったのだと思います。何個か食べてはいたようですが、グッズだけ抜き取るためなら、モラルがなっていないと思います。1人の客に運ぶメニューとしては、ちょっと多過ぎましたので、スイパラは、食べられるだけを提供するように、もっと制限を付けるべきではないでしょうか」
コラボグッズは、転売行為も相次いでおり、例えばメルカリで検索すると、多数のグッズが売りに出されていた。
スイパラでも、買い占めなどへの対策はしているようだ。公式サイトで9月16日に行った発表によると、コラボメニューについて、フード・デザート8品まで、ドリンク8品までと注文制限を設けている。グッズの購入も、コラボメニューの注文者に限定し、1人1来店で1会計のみとしてグッズごとの販売数量にも上限を設けている。
スイパラ名古屋スパイラルタワーズ店の店長は9月29日、取材に答え、28日に大量に食べ残した客がいたことを認めた。
「この日は、コラボメニューを注文されたお客様が500人以上もおられましたので、どの方が食べ残されたのかは分かりません。80分の制限時間内に、いつの間にかこっそり帰っておられましたね。店内は、セルフサービスになっているのですが、食器も残されたままでした」
こうした行為については、次のように話した。
「せっかく作ってお出ししたものですので、食べられる量を注文して、大量に食べ残すのは止めてほしいと思っています。転売は、どうにも防ぎようがありませんが、いいものではないですね。他のコラボメニューも含め、大量に食べ残すお客様はたまにいますが、ほとんどのお客様はマナーがいいと思っています。今回は、残念だとツイッターでつぶやく方がおられましたので、今後はチェックを強化していきたいと考えています」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)