批判を浴びて惹句変更?――。インターネット回線サービス「NURO 光」のウェブサイトにあった「混み合う時間帯も高速!」との宣伝文が、2022年9月中旬までに削除された。
同時期にSNSでは、利用者から回線速度への苦情が複数書き込まれていた。提供するソニーネットワークコミュニケーションズは関連性について「お客様のわかりやすさとサービスの訴求事項のバランスを見ながら随時更新しております」と説明する。
関東で「満足度NO.1」調査結果をアピールも...
ツイッターで9月22日、突如として「NURO」がトレンド入りした。発端とみられるのは、NURO光を契約しているという人物がソニーネットワークコミュニケーションズに対し、集団訴訟を検討しているとの物々しいツイートだ。
投稿者は、広告で「高速回線」と標榜しているものの夜間帯に明らかに速度が低下するなどを理由に挙げ、賛同者を募った。21日付の投稿は28日までに3万1000リツイート、5万3000いいねと注目を集め、連鎖的に不満が噴出している。
一方で、速度に不満はないとする意見も飛び交い、利用者の間で議論になっている。
こうした動きが影響したのか、NURO 光のウェブサイトでは「混み合う時間帯も高速!」と記していたが、22日までに「同時に利用しても快適!」に差し替わった。キャッシュを確認すると、9月2日時点では前者の表現だった。「混み合う時間帯」「高速」が指す具体的な時間帯、速度の説明は見つからなかった。
なお、同サイトでは回線スピードの速さなどを理由に「固定ブロードバンド回線サービス顧客満足度6年連続No.1<関東(エリア)>」とアピールしている。
調べたのは調査会社「J.D. パワー ジャパン」で、2022年調査の回答者はインターネットを通じた約1万4000人。「通信品質」「各種提供サービス」「各種費用」「サポート」を基に1000ポイント満点で評価した。
NURO 光は確かに関東エリアで8ブランド中1位だった。そのほかの地域での一位は次の通り。NURO 光ウェブサイトによれば、展開エリアは北海道・関東・東海・関西・中国・九州。
北海道エリア:ドコモ光(4年連続一位)
東北エリア:auひかり
東海エリア:ドコモ光
関西エリア:eo光ネット
中国エリア:メガ・エッグ 光ネット
四国エリア:ピカラ光ねっと(6年連続一位)
九州エリア:BBIQ光インターネット(6年連続一位)
沖縄エリア:auひかり ちゅら(5年連続一位)
ソニーも苦情把握
ソニーネットワークコミュニケーションズは27日、J-CASTニュースの取材に、文言の変更理由は「WEBサイトをはじめとしたサービスの説明文章は、お客様のわかりやすさとサービスの訴求事項のバランスを見ながら随時更新しております」と説明した。
SNSでの苦情は把握しているといい、「状況については社内確認をしております。NURO 光は皆様のご意見を真摯に受け止め、引き続きお客様に対して快適なネットワーク回線を提供するよう尽力をしてまいります」と答えた。