研究会の見解は
取材に応じた研究会によれば、21年5月にAIの研究開発を目的に結成した。東大生を中心に京大、阪大、早稲田、慶應、筑波、立命館の計43人の学生がオンラインで活動している。
安倍氏の肉声再現は独自開発のAIを使い、「ご遺族、ご同友、国民のため、喪失感を癒し、勇気づけること、そしてそれが何よりも安倍元総理の追悼となることを目的としています」。
センシティブな内容のため台本作成は慎重に進め、自民党議員や党員にも相談したという。議員名は個人情報を理由に明かさなかった。
遺族からの許諾を得ていなかったというが、岸氏がシェアしていたため「私たちの心からの追悼と安倍元総理を弔いたいという真摯な気持ちがご遺族にも伝わったと考えております」との見解だ。
研究会をめぐっては、過去に「自分だけのASMR(編注:五感に訴えかける心地良い音)を作ろう!」と題して、人気女優と歌手の合成音声を発表していた。現在までに専用サイトとサンプル動画は削除されているが、研究会は「何ら問題はないと認識しておりますが、一部の悪意のある方がこちらを意図的に誤解を伴う形で拡散されていたので、ページを公開停止しました。もともと、公開する予定のページではなく、メンバーで共有する内容だったのですが、誤って公開されていました」と釈明した。